「英単語や英文法を勉強してもなかなか覚えられない。」
「リスニングやリーディングをしていると眠たくなって頭に入らない。」
もしこんなふうに感じているのであれば、英語を勉強する時間帯について考えてみてください。
突然ですが、脳の働きは一日を通して変化します。
勉強したことが理解できなかったり覚えたことが記憶に残らなかったりする原因はここにあります。
本記事ではそんな脳の働きと時間帯別に適した勉強法の解説です。
時間帯に合わせた勉強をすることで、英語を効率的に学んでいきましょう!
- 時間帯に合った英語の勉強法がわかる
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脳の一日の働きを理解しよう
時間帯別勉強法を解説する前に脳の一日の働きを紹介します。
「いきなり何で脳の話?」って思うかもしれません。
時間帯別勉強法と脳の働きは密接に関わっています。
脳は起きている間も寝ている間も休みなく働き続けています。
朝起きてから寝るまで脳は目や耳から得た情報を集めため込みます。
そして寝ている間に集めた情報を整理するというサイクルで働いています。
朝は一番頭の中が整理された状態ですが、まだ脳は十分に覚醒していません。
昼は脳が覚醒した状態ですが、昼ごはんを摂ることで血糖値が上下して集中力が切れやすい状態になります。
夜には情報が集まっており、さすがに疲労の色が見えてきます。
このように脳の状態は一日を通して一定ではありません。
この脳の状態に合わせて勉強法を変えることで効率よく英語を勉強することができます。
時間帯別の英語勉強法
それでは各時間帯別にどのような英語の勉強法が良いかを解説します。
朝から昼の英語勉強法
脳科学者の茂木健一郎氏は、朝起床後3時間は脳が最も効率よく働く「ゴールデンタイム」と語っています。
私も朝型生活を実践していますが、朝4時に起きて7時までが自由時間であり、まさに「ゴールデンタイム」です。
この時間帯に仕事をする際は少し重めの案件やクリエイティブな作業(戦略立案など)を行っています。
英語の勉強においては少し難易度の高い英語の長文をリーディングしたり、リスニングしたりするのがオススメです。
難易度が高い英文を聴いたりしたとき、日中や夜だと眠たくなって頭に入ってこないことありませんか?
驚くことに同じことを朝にやってみると「理解できた!」ということはよくあるので一度試してみてください。
また前日に覚えた単語や英文法を復習すると長期記憶として定着しやすいと言われています。
朝の時間は誰にも邪魔されず集中力を維持できるので、勉強するのに最も適した時間帯です。
ただし朝はまだ脳が完全に覚醒していません。
軽く運動をしたり太陽の光を浴びたり、コーヒーを飲んで気分をリフレッシュしたりすると脳が目覚めてトップスピードで勉強を開始することができます。
昼から夕方の英語勉強法
昼には完全に脳が覚醒しています。
しかしこの時間帯は注意して過ごさなくてはなりません。
「昼食」を摂るという行為が脳の働きを一気に低下させるからです。
昼食をとると血糖値が一気に上昇しますが、体は血糖値を下げようとしてインスリンを分泌します。
インスリンが分泌されると、今度は逆に血糖値が一気に下がってしまい脳のエネルギー源である糖分が不足し急激に眠くなってしまいます。
これでは集中力は保つことはできません。
対策としては「昼寝」をオススメします。
10~30分の短時間の睡眠をとることで、脳が夜寝て朝起きた状態のようにリセットされます。
そしてまた脳の「ゴールデンタイム」が始まります。
私自身の体感としては夜寝て朝起きるほどではないですが、気分がすっきりして気力が湧いてきます。
この昼寝は「パワーナップ」(ナップは英語のnap=うたた寝、昼寝の意味)と言われており、海外の大手企業でも推奨されています。
専用の仮眠室まである会社もあります。
注意点としては寝すぎないことです。
寝すぎてしまうとせっかく覚醒した脳の働きが鈍くなるだけでなく、生活リズムが崩れます。
最悪の場合は夜寝むれなくなってしまいます。
この昼から夕方の時間帯ではアウトプットする勉強法がオススメです。
午後は集中力が切れやすいので、アクティブな勉強が適しています。
英語の文章を音読したり、オンライン英会話で人と英語を話したり、英作文をするなどスポーツをするように脳を働かせることを意識すると良いです。
夜寝るまでの英語勉強法
夜の就寝前1時間は記憶に適した時間帯と言われます。
この時間帯は英単語や英文法を暗記する勉強一択です。
なかなか英単語や英文法が記憶に残らないという場合は、この時間に集中して暗記しましょう。
長文読解や長文のリスニングをしても集中力が持たないので非効率。
夜はリラックスして過ごしましょう。
次の日の朝の学習計画を立てておくと、朝から勉強をトップスピードで開始でき効率がアップしますよ。
多忙な社会人に朝の英語学習をオススメな理由
このように時間帯別に適した英語の勉強方法はあります。
もうお気づきかもしれませんが、朝型の勉強が最も効率が良いです。
朝の3時間(ゴールデンタイム)を制するものが、英語の勉強を制すと言っても過言ではありません。
多忙な社会人が独学で勉強するためには、人に邪魔されない朝型の勉強がオススメです。
オススメする理由を紹介しておきます。
集中力を保つことができる
一番の理由は集中力を保つことができるという点です。
朝5時に起きて出社が7時半だとすると、朝の時間は2時間半でうち30分は食事や身支度と考えると2時間です。
この後の予定を変えられない、すなわちタイムリミットが決まっている状態のため集中力が高まります。
それに加えて朝は上司も同僚も活動していないければ家族も寝ています。
静かな環境であれば集中力も持続しますよね。
加えて体調が万全です。
体調が万全な状態で締め切りを感じながら最高の環境で勉強すれば集中力が高まり、勉強の効率は極めて高くなります。
英語学習が習慣化しやすい
夜に勉強するスタイルだと飲み会が発生してしまったり、子どものことで予想外の用事が発生してしまうと何もできません。
その点、早朝は自分以外の誰も活動していないので想定外のイベントが発生しません。
結果、安定して勉強時間を確保でき英語の勉強が習慣化しやすくなります。
様々な勉強の効果が高い
朝に前日に覚えた単語や英文法を復習することで記憶をさらに長期的に定着させることができます。
難易度の高いリーディングやリスニングに対する理解度も高まります。
もちろん昼から夕方にオススメしているアウトプット系の音読や英作文も集中力を高く取り組むことが可能です。
社会人は特に平日の日中は仕事をしているので、そもそも昼から夕方に勉強時間を確保することは難しい。
極端に言うと平日朝と夜の英語学習を習慣化することが理想です。
健康的な生活を送れる
朝型生活を送るからと言って、睡眠時間は絶対に削ってはいけません。
睡眠時間が短くなると脳のパフォーマンスがガクンと落ちるので、朝早く起きようと思ったら早く寝ないといけません。
早く寝るということは夜の活動時間が短くなり、深酒や深夜までテレビやネットサーフィンすることが物理的にできなくなります。
私自身、朝型生活を実践していますが、晩酌をする頻度が減り朝は胃もたれもなく、睡眠の質もよくなってとても気分よく起きられるようになりました。
二日酔いの状態と体調万全な状態、同じ勉強をしたらどちらがよい結果になるか。
それは自明ですよね。
朝型の勉強は集中力が高まるだけでなく、体調も良くなります。
朝英語を継続するコツ
このように「朝型」で「英語」を勉強する「朝英語」はメリットがたくさんありますが、これまでの習慣を変えるのに抵抗がある、難しいと感じるかもしれませんね。
そんなあなたに「朝英語」を継続するコツをお伝えします。
睡眠時間を確保してしっかり寝る
最も重要なのはしっかり寝ることです。
人によって適した睡眠時間は異なりますが、いくつか寝る時間を変えてみて一番自分がラクだなと思える時間寝てください。
頭のいい人や優秀なビジネスマンほど睡眠の重要性を理解しており、たっぷり寝ています。
あのAmazon創業者のジェフ・ベゾスも長時間睡眠で有名です。
少しずつ朝型にする
朝、中々起きられない気持ちはとても分かります。
私もかつて朝が弱く、特に冬場などはずっと布団の中にいたいのを気力で起こすしかありませんでした。
今となっては4時に起きるのも何の苦もなく、目覚ましのアラームが鳴る前に起きる日も多いです。
これは体内時計が関係しています。
体には体内時計があり、急にいつもと違う生活スタイルを導入しても、体がついていかないようです。
最初からいきなり5時に起きると意気込むのではなく、30分ずつ起きる時間を早めていけば大丈夫。
早く寝て朝起きられなかったとしても、「よく寝むれて良かった」と開き直ってください。
よく寝た分、心身ともにマイナスは何もありません。
昼寝を活用する
早く起きると午後に眠たくなるため、継続できないという人が少なくありません。
確かに私も朝型生活を始めてからは、午後は眠くなることがあります。
先ほどお伝えしたように、お昼ご飯を食べて血糖値が上がって上下するからですね。
何をするか。
「パワーナップ」です。
詳細は大正製薬のホームページでも紹介しているので参考にしてみてください。
昼寝を推奨する企業まであり、コロプラ、GMO、三菱地所などは仮眠室まで完備しているそうです。
海外でもGoogle、Nike、Uberといった世界トップクラス企業に加え、NASAまで昼寝を推奨しているようです。
このように世界の名だたる企業が昼寝を推奨しているのです。
何度も言いますが寝すぎには注意です。笑
どうしても昼寝ができないなら、腕を組んで目をつむって瞑想するだけでもリフレッシュできますよ。
夜のイベントはスケジュール管理で乗り切る
今はコロナの影響もあり、飲み会等は多くないかもしれません。
でもどうしても夜に参加しないといけないイベントは発生すると思います。
そんな時はできる限り2日連続で予定を入れないようにしてください。
せっかく朝活の生活スタイルに合ってきている体内時計が狂ってしまうからです。
イベントの次の日は起きる時間を少し遅くしてもかまいません。
1日くらいであれば、多少起きる時間が遅くなっても、習慣が直ちになくなるわけではありません。
ただ、あまり重要な仕事が入らないように調整する、ご自身が幹事であれば休日の前日に開催する等、コントロールすることが大切です。
リラックスできる環境を整える
早く起きるためには早く寝ることが鉄則です。
でもこれまで深夜まで起きていたのに、いきなり夜9時や10時に寝ることが難しいです。
早く寝ようとして寝れないというプレッシャーを感じたり、色々と考え事をしたりするとちょっとした興奮状態になってしまいます。
リラックスしないと眠りにはつけません。
暖かいお風呂に入ってから体温が下がるタイミングで布団に入る、寝る前にアロマやヒーリングミュージックをかける、部屋を暗くする等、相性の良いリラックス方法を見つけてください。
またスマホを練る前に見ることも脳を刺激して興奮状態にするので、なるべく寝る1時間前からは見ないようにしたほうが良いです。
私の場合子供と一緒に寝ていますが、子供といるときは仕事のことを思い出すことがないため、リラックスできすぐに寝つくことができます。
その他、枕やベッドのグレードアップもおススメです。
大学で研究をしていたとき、実験がうまくいかずストレスで寝つきが悪くなり、さらに実験を失敗してしまう悪循環に陥り本当に困った時期がありました。
そんな時、ワラにもすがる思いでテンピュールの枕を買いました。
安い買い物ではなかったですが、驚くほど寝つきが良くなりました。
寝る時間は1日6~8時間とすると1日の約3分の1の時間に相当します。
寝具にお金をかけることで起きている間のパフォーマンスが向上するのであれば、悪くない投資です。
早起きが習慣化してくれば、体内時計が早寝早起きに合わせてくれるので早く寝むれるようになるでしょう。
まとめ
「朝を制するものは英語の勉強を制する」です。
ほんの30分で良いので朝の時間に英語の勉強を組み込むだけで勉強の効率は大幅にアップするので試してください。
「朝英語」は「単語や文法が覚えられない」、「長文読解が苦しい」という悩みを解消してくれるはずです。
夜は単語と英文法の暗記に当ててください。
昼は睡魔をうまくパワーナップでコントロールしながら、アウトプット系の音読、瞬間英作文、オンライン英会話がオススメですよ。
英語の初心者から中級者にオススメの本も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
>>英語の勉強におすすめの本18選。社会人から学び直しても遅くない。
オンライン英会話についても以下の記事にまとめています。
>>オンライン英会話とは?英語の勉強法としてのメリットや効果を解説
学んだ単語や文法を使ってコミュニケーションすることで、英語が身につく実感が得られるはずです。
脳の働きを意識して、時間帯別の英語勉強法を参考にしながら効率よく英語学習を継続しましょう!