こんにちは、えいごりまんレッドの「中の人」はるパパです。
今回は「外資系食品メーカーの待遇って実際のところどうなのか」をテーマに話をしたいと思います。
結論、外資系企業に興味があるなら最初の一歩として外資系食品メーカーへの転職をオススメします。
もう少し細かく言うと外資系食品原料メーカーのほうが入りやすいです。
食品業界は需要が安定しているので、外資系企業とはいえのんびりとした雰囲気があり長く働きやすいです。
職種によっては英語力もそれほど必要ではないので、「英語ができないからなー」と諦めるのはもったいないですよ。
外資系食品メーカーに6年半勤務した私の体験談も含めて解説します。
- 外資系食品メーカーの待遇って本当にいいの?【6年半勤務した感想】
- 英語力はそこまで必要なし。でも適性は必要
- クビはそれほどコワくない理由を解説
本記事の筆者は
- 外資系食品メーカーに6年半働いていた経験
- 日系食品メーカー技術職から未経験で外資系営業に転職
- 外資系食品メーカーに勤務する知人多数
こんな私が解説します。
外資系食品メーカーの待遇って本当にいいの?【6年半勤務した感想】
外資系食品メーカーの待遇は、一般的な日系食品メーカーに比べると良いです。
ここでは外資系企業の給料水準、ノルマのきつさ、残業の多さ、休みの取りやすさ、退職金や福利厚生について解説します。
外資系食品メーカーの給料水準
外資系企業の平均年収は800万円くらいと言われます。
日本企業全体の平均年収が400万円ちょっとなので約2倍です。
外資系企業というと外資系コンサル・銀行・ITのイメージが強いと思います。
これらの外資系企業は平均年収でも1,000~3,000万円程度ありますので、これらに比べると見劣りします。
それでも日本企業の水準からすれば十分に高いです。
外資系食品メーカーの平均年収の事例は以下のような感じです。
外資系企業は平均年収を公開していないので、口コミサイト調べの数値なので参考までとしてください。
- 日本コカ・コーラ:800万円
- ネスレ日本:700万円
- レッドブルジャパン:730万円
- 日本マクドナルド:600万円
上記のいくつか会社で働いている知人がいますが、40歳前後であれば上記の金額の1.5倍くらいなので少し低めの数字という印象。
それでも十分高いですけどね。
私が勤めた外資系食品メーカーは飲料、チョコレート、ハンバーガーを売るような会社ではありません。
これらの食品に使われる原材料を扱う会社です。
たぶん一般の人に名前を言っても全くピンと来ないと思います。
こんな外資系原料メーカーは日本にたくさんあります。
例えばこんな会社。
どれも世界ではトップレベルの企業ですが日本ではあまり知られていない企業ばかり。
ご存じでしたらきっとあなたは業界の方。笑
これらの企業の給料水準も高いです。
先ほど挙げた外資系飲料、チョコレートメーカーよりも高い水準だったりすることもあります。
なぜなら扱っている製品の利益率が高いからです。
特に香料をはじめとする食品添加物メーカーは高めです。
残業の多さ
気になる残業時間。
時間の長さは日系企業と同じくらいです。
これは会社にもよるし、人にもよる。
答えになってませんね。笑
でも質はちょっと違います。
なぜなら外資系企業は周囲の「雰囲気」に合わせて会社に残るという概念はありません。
残業している人は「本当に忙しいか」「その仕事が単に好きか」ということです。
よく言われる「仕事がデキない人ほど残業すると思われる」というのは本当で、仕事がデキる人ほど定時でサクッと帰ります。
外資系企業というとノルマや成果に追われて朝まで仕事しているイメージもあるかもしれませんが、一部の外資系コンサル・金融だけです。
少なくとも外資系食品メーカーはそこまで残業は多くありません。
残業時間は人によって長短はありますが、無駄な残業はありません。
休みのとりやすさ
休みは取りやすいです。
外資系企業ではプライベートが尊重されます。
アフター5と休日は基本お互いに干渉しません。
日系企業だと有休をとろうとすると「子どもの体調が悪くて…」「法事があって…」等と適当な理由をつけないとなんとなく気まずい雰囲気があります。
外資系企業の場合、「有休とります」と宣言したら「いいね、どこに行くの?」みたいな感じです。
確かに最初は休みを取るって罪悪感を感じるかもしれませんが、欧米では有休消化は基本100%です。
有休も給料の一部なので使うのが当たり前です。
その考えが浸透しているので休みは日系企業より取りやすいのです。
退職金、福利厚生
ご想像の通り退職金や福利厚生は日系企業に比べると見劣りします。
退職金がなかったり、家賃補助がなかったりします。
外資系企業にいる人の多くは次のキャリアアップを考えています。
そのためずーっと同じ会社に留まろうという人は少ないです。
よって退職金をもらうくらいなら、その分毎月の給料が高いほうが良いという人の方が多いです。
企業側も優秀な人を引っ張ってくるために高い給料を提示したいので退職金や福利厚生を押さえて年俸額を上げるほうが合理的です。
でも「外資系企業とはいえ長く働きたい」という人もいますよね。
その点、外資系食品メーカーは日系企業と文化的に近く退職金制度があったり、保養所・ジムと契約して格安で提供してくれる会社も多いです。
日系企業に比べると退職金や福利厚生は見劣りしますが、給料はその分高いのでトータルでどうかという視点で転職するかを考えてみてください。
転職サイトや転職エージェントを通じて確認してみるとよいでしょう。
転職エージェントについては以下の記事も参考になります。
>>>転職エージェントのことを簡単に解説【外資系企業への転職には必須】
外資系食品メーカーに英語力はそこまで必要なし。でも適性は必要
外資系企業というとオフィスに英語が飛び交っているというイメージありませんか?
外資系食品メーカーにおいては、ポジションにもよりますがそこまで英語力は必要ありません。
でも外資系企業に向いている人と向いていない人はいるので事前にチェックしておきましょう。
外資系食品メーカーに求められる英語力
外資系食品メーカーではそこまで高い英語力は求められません。
なぜなら相手をしている顧客が日本人だからです。
私は外資系食品メーカーの営業でしたが、日々通っていた顧客は日系企業です。
もちろん会話も日本語。
社内の技術者や品証担当者と話すときも日本語です。
会社で社員全員にTOEIC受験を命じられたときのことですが、会社平均点はTOEIC受験者平均を下回っていました。笑
「もう少し英語使えるのかな」と思っていたので少しがっかりしたくらいです。
でも全く使わないわけではありません。
海外からくるメールは英語ですし、年に何回かある本社からのプラン説明は英語です。
会社のシステムも英語で入力しないといけないので、「英語とい聞いただけでじんましんがでる」人はやめておいたほうがいいです。
英語を使うポジションはマーケティング担当者と各部門長です。
これらのポジションの人は日常的に英語で海外とコミュニケーションするので、ある程度の英語力(目安:TOEIC800点以上)はほしいところです。
その他のポジションであれば、入社してから勉強しても良いくらいで実際そんな人が大半でした。
このように比較的外資系食品メーカーではポジションによっては英語力が大きなハードルにはなりません。
入社してからでも十分間に合います。
でももちろん英語ができたほうが転職には有利なので勉強もしてください。
外資系企業に向いている人
外資系企業の営業に向いている人はこんな人です。
自分を律して計画的に動ける人
外資系企業の営業は非常に大きな裁量権を与えられます。
売上を上げることができさえすれば、法律に触れない範囲で何をやってもアリです。
超フリースタイル。
上司もいちいち部下の面倒を見たり、動きをチェックしたりしません。
「そんなのでどうやって評価するの?」って思うかもしれません。
年度末に期初に立てた目標と答え合わせをする。
それだけです。
自分で立てた計画を遂行するのは自分。
自立的に動ける人でないと務まりません。
プレッシャーに強い
売上に対する責任は重いです。
目標の売上に到達できなければ、評価されず給料も上がりません。
それに外資系企業で働く人はプロ集団。
はっきりと言われないにしても「この人と組んでメリットがあるかないか」はよーく見られます。それがまたプレッシャーになります。
でも外資系食品メーカーは日系企業に近いので、比較的優しい人が多いのでそこまで警戒しなくても大丈夫です。
でもプレッシャーをはねのけられる強い精神力がある人は向いています。
柔軟な対応がとれる
外資系企業では日系企業では起きないようなことが日常茶飯事で起こります。
品質トラブルや配送トラブル、そもそも製品の中身が違っていたり…
そんなときも冷静にスピーディーに対処できなければ、顧客からの信頼はガタ落ちです。
最初は「マジかよ」と思いますが、だんだん「はい、はいこのパターンね」くらいのレベルに到達します。
裁量権は与えられているので、日系企業のように承認に時間がかかることもありません。
顧客が求める対応を自分で考え迅速かつ柔軟に遂行するのみです。
好奇心が強い
中小企業規模の外資系企業は一人でカバーする範囲が広いです。
日本企業の営業だったら1社に何人も営業担当者が張り付くような大企業を、一人で3つも4つも担当するなんてこともあります。
デキる営業はとにかく好奇心が旺盛。
どんなに忙しくても顧客の会社情報や製品情報を勉強するので、顧客の信頼をどんどん得られます。
「そんなに一人で抱えられない」という人も心配ご無用。
どこか自分と相性の領域に絞って一点突破もありです。
何かしら目に見える成果を出せば、やり方は自由。超フリースタイル。
好奇心を意識的に持てるかが大事です。
外資系企業に向いていない人
次に「うーん、この人外資系の営業に向いてないな」って思った人の特徴をまとめます。
特に主体的に動けない人は、日系企業のほうが向いています。
主体的に動けない人
指示待ち人間は外資系企業に向いていません。
指示する人がいませんからね。
管理職の人たちも基本自分の担当顧客がいるプレイングマネージャーであることが多いです。
いちいち部下に指示や指導をしている余裕なんてありません。
担当顧客をどう開拓し売上を上げるかはあなたに一任されるわけです。
確かに日系企業に慣れ親しんだ人がいきなり主体的に動いてと言われても戸惑うかもしれません。
でも慣れてくると自分で判断することが快感に変わります。
人に指示されたほうがラクという人は外資系企業には向いていません。
プレッシャーに弱い人
外資系企業の営業は程度の差はあれ日系企業に比べるとプレッシャーは強いです。
日系企業のように年功序列も終身雇用もありません。
このあたりはご想像の通り。
成果が上げられなければ昇給も昇進もありません。
先ほどもお伝えしたように外資系食品メーカーは外資系コンサル・金融ほどのプレッシャーはなく比較的穏やかです。
プレッシャーに極端に弱い人は日系企業のほうが無難です。
日本的なワークスタイルがあっている人
何をやるにしても、上司からの承認を得てから行動する。
日系企業であれば当たり前のワークスタイル。
上司からも安心感をもって仕事を任せられるでしょう。
でも外資系企業でそんなことしていたら周回遅れ。
上司も忙しいので「それくらい自分で判断しろ」って怒られます。
仕事が丁寧すぎるのも要注意。
細かい仕事ぶりなんて社内どころか社外の顧客も評価してくれません。
外資系企業の営業が日系の競合他社に勝てるのはスピードです。
はじめはこのスピード感に戸惑うかもしれませんが、これまた慣れてくると気持ちいいです。
一旦外資系企業の働き方を知ってしまうと離れられない人も多いです。
そんな働き方は不安という人は日系企業の転職がオススメです。
クビはそれほどコワくない理由を解説
ここまでの話を聞いて「うわー、俺適性ないわ」という人のために伝えたいこと。
私も最初は全く適性なかったです。笑
給料の高さにつられて未経験なのにチャレンジしたくらいですから。
適性は後からでもなんとかなります。
もう一つ心配なところとしては、「クビになりやすいのでは?」という点でしょうか。
クビもコワいかもしれませんが、外資系企業とはいえ日本の労働法に準拠しないといけないので簡単にクビにはできません。
せいぜい退職勧奨くらいです。
詳しくは以下の記事にまとめているので気になる方はどうぞ。
>>>3年で45%の人が辞めた。外資系企業のクビ事情を赤裸々に伝えます
私が入社した外資系企業は特殊なケースです。この記事を読んであまりビビりすぎないでください。(じゃ書くなよと言われそうですが…)
知人の多くも外資系企業で働いていますが、転職してからすでに10年以上働いている人が大半です。
また仮に退職しないといけない状況に陥ったとしても、以下の理由でそれほど恐れる必要はありません。
積み増し退職金がもらえる
外資系企業というと「今日この瞬間からあなたの席はありません。荷物をまとめてお帰りください」みたいなシーンを思い浮かべるかもしれません。
このような会社都合の退職パターンは極めてまれです。
リストラが必要になったときは「あなたを雇い続けることはできない。退職金を積みますので辞めてもらえないか」という退職勧奨をします。
この時にもらえる積み増し退職金は「パッケージ」と呼ばれ、6か月~18か月分もらえます。
私のいた外資系企業では12か月分くらいもらえたようです。
次にすぐ転職先が見つかれば、12か月分のボーナスをもらったのと同じです。
次の仕事は案外見つかる
外資系企業を辞めたという人は社内外で多くいましたが、その後路頭に迷った人は一人としていません。
何かしら新たな仕事が見つかっています。
むしろ条件の良い会社に転職しています。
私も6年半外資系企業に勤めた後、より条件の良い日系企業に内定をもらって円満退職しています。
外資系企業は転職エージェントやヘッドハンターからすると単価が高く、転職を何度も繰り返してくれる「いいお客様」なので常に声がかかり続けます。
そのためもし会社を急に辞めることになっても、何とかなります。
経験は誰も奪えない
日系企業にずっと働き続けるとクビ=人生終わりと感じるかもしれません。
それは大きな間違いです。
その会社で経験したことは、辞めた後も新しく就職した会社で生かせます。
個人差はあれど人は何かしら経験を積んで成長していきます。
そして経験は誰も奪うことはできません。
色んな事情で転職することになったとしても悲観することは全くありません。
このようにして退職することはキャリアアップのきっかけになります。
外資系企業に転職した知人で元いた会社より待遇が悪くなった人は一人としていません。
最後に
外資系食品メーカーは外資系企業に挑戦する最初の企業としてオススメです。
比較的高収入で、日系企業の文化に近い。
私はもともと食べることが大好きなので、食品業界はそもそも肌に合っています。
好奇心も湧きますし、仕事をしていた単純に楽しい。
外資系企業に興味をもったら、このような観点で自分が興味のある領域を探してみてはいかがでしょうか。
顧客が日本人であれば、それほど英語力は必要ないので少し英語に自信がなくてもチャレンジしてみるといいと思います。
もちろん英語力があったほうが有利なので、勉強することをオススメします。
クビがコワいという気持ちもよーく分かります。
でも外資系コンサル・金融でもなければ、そこまで簡単にクビになることはありません。
むしろ外資系企業に入るとキャリアアップするチャンスが増えることに気づくはず。
人生は一度きりです。
ぜひ英語力も磨きながら、キャリアアップを目指してください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!