本記事では「TOEIC900点を取得したときと800点台だったときの感覚の違い」について解説します。
TOEIC800点台で停滞する人は多いと言われます。
私もモレなく「伸び悩み」を経験しました。
「もうどんなに勉強しても無理だな・・・」とあきらめてから10年以上を経て一念発起。
1日1~2時間の学習を4か月継続して、900点を突破することができました。
そんな経験をもとに、TOEIC900点を突破したときの感覚やなぜ突破できたかを考察した内容です。
私のスコアは905点とちょうどボーダーラインです。
本記事を読めば900点突破がどのくらいのレベルなのかもわかってもらえるはずです。
900点を取得したときの英語力や感覚が分かれば、目標が明確になり、きっとあなたのモチベーションアップにもお役立ちできると信じています。
- TOEIC800点台で絶賛伸び悩み中
- 何を勉強していいのか分からない
- 勉強のモチベーションが上がらない
本記事の筆者(はるパパ)
- 日本生まれ日本育ち。海外留学・在住経験なし
- 学生時代TOEIC300点台から英語を学びなおして900点到達
- ニューヨーク市場上場外資系企業や日系大手海外部門に転職成功
さぁ、それでは早速解説していきます。
多くの人がTOEIC800点台で伸び悩みを経験する理由
なぜ多くの人が「伸び悩み」を経験するのでしょうか?
二つ理由があります。
一つは100人中4人しか到達できない領域であるためで、もう一つは間違えられる問題数が極端に減るからです。
伸び悩む理由①100人中4人しか到達できない領域
上のグラフをご覧ください。
こちらは2022年のTOEICスコアの分布を表しています。
赤枠内を見てください。これは以下のことを示しています。
- 795点~845点の人は全体の6.8%存在
- 845点~895点の人は全体の4.9%存在
- 895点~の人は4.2%存在
つまり800点台の人は上位16%、900点台の人は上位4%と読み取れます。
100人中、900点を超える人はたったの4人です。
そう考えると800点台で伸び悩む人は多いことが推測できます。
なんとなく到達できるのではないかという楽観的な感覚で勉強しても、900点を突破することは不可能です。
現実を直視して数字で理解した上で、目指していくことが大切です。
伸び悩む理由②間違られる問題数が減るから
TOEICは全部で200問あり、満点は990点です。
1問はだいたい5点と考えると、800点を取るには40問、900点を取るには20問しか間違うことは許されません。
※TOEICスコアは特殊な計算方法で算出されており、この通りではありません。ここでは説明すると複雑なので単純化しています。
800点を取得する場合、リーディングパートが相当苦手でも、リスニングパートである程度は挽回可能です。
例えばリーディングで30問間違っても、リスニングで10問間違いまでに抑えれば到達できます。
一方、900点台はリーディングパートで30問間違ったら、ボーダーラインの20問を割り込んでしまいます。
TOEICは一般的にリスニングのほうが得点しやすく、リーディングのほうが難しいと感じる人が多いです。
そのためリスニング頼みで800点台を獲得している人は、特に「伸び悩み」を経験しやすいと言えます。
一度、あなたの過去の得点の傾向を確認してみましょう。
もしリーディングのほうがリスニングよりスコアが低いなら、これからお話する内容はきっと参考になるでしょう。
TOEIC800点台のときと900点を突破したときの感覚
私は900点を取得する10年前に「900点は無理だな・・・」とあきらめました。
当時の最高スコアは840点です。各パートのスコアは以下の通りです。
リスニングセクション:435点
リーディングセクション:405点
同様に905点を取得したときは、以下の通りです。
リスニングセクション:455点
リーディングセクション:450点
いずれのパートもスコアアップしていますが、実際に試験を受けたときの感覚を解説します。
リスニングセクション
まず840点のころの感覚です。
【Part1】ごくまれに聞き取れない単語もあるが余裕で分かるレベル
【Part2】聞き取りは8割できる。選択肢は消去法も交えながら正解を導けるレベル
【Part3】苦手で7割理解できる。急に別の人が話し始めると一瞬固まり追いつけなくなる
【Part4】聞き取りは8割できる。一人が話すので文脈をたどり答えを導きだせるレベル
次に905点を取得したときの感覚です。
【Part1】知らない単語はなく余裕で分かるレベル
【Part2】聞き取りは9割できる。選択肢も理解して自信をもって正解を導けるレベル
【Part3】8割理解できる。急に別の人が話し始めても焦らずついていけるレベル
【Part4】聞き取りは9割できる。選択肢も理解して自信をもって正解を導けるレベル
リーディングセクション
リーディングセクションは形式が若干変わり、10年の間で増えた印象です(たしか2016年に形式が変わったそうです)。
【Part5】Part7の時間確保のため、とにかく短時間で回答。自信があるのは9割
【Part6】Part7のためにとにかく短時間で回答。自身があるのは9割
【Part7】最後まで読み切るのに必死。最後の10問は塗り絵かそれに近いレベル
次に905点を取得したときの感覚です。
【Part5】ほとんどの問題に対して自信をもって回答できるレベル
【Part6】ほとんどの問題に対して自信をもって回答できるレベル
【Part7】10分余るくらいのスピードで読めるレベル。塗り絵なし
800点と900点の違いと攻略法
さて、もうお気づきかもしれませんが800点台と900点台の大きな違いはリーディングパートです。
多くの人が苦労するPart7の時間が余るという現象が起きるのがTOEIC900点レベルの特徴です。
私の奥様もTOEIC900点ホルダーですが、時間が余るそうです(かつては信じることができなかったです。。。)。
私はTOEICに向けた対策を10年以上していなかったのですが、仕事で日常的にビジネス文書を読む機会があり、TOEICのPart7の文章であればスラスラ読めるレベルになりました。
とはいえ、普段英語を仕事で読まない場合はどうすればいいのかという疑問もでてきます。
そんなあなたがやることは2つです。
それは①語い力と文法の穴を埋めること、②英文を早く読む練習をすることです。
攻略法①語い力と文法の穴を埋める
すでにスコアが800点台もあったら、語い力と文法力はすでにかなりのレベルにあるはずです。
しかしながら、それが意外と落とし穴です。
900点に到達していないということは、そこに穴が存在しているかもしれません。
スコアが返ってきたときにもらえる”ABIRITY MEASURED”(スコアの下にあるグラフ)を確認してください。
そこで語い力と文法で失点しているようであれば、以下の2冊を完ぺきに仕上げることが必要です。
完ぺきに仕上げたおかげで語い力と文法ともに全問正解でした。
「自分は語い力と文法力がある」という過信は思わぬ失点につながります。
また語い力と文法力の穴を埋めることで確実に英文を読むスピードは向上します。
参考記事:金のフレーズ レビュー
参考記事:でる1000問 レビュー
英文を早く読む練習をする
語い力と文法力を完ぺきにしたら、あとは英文を早く読む練習をするだけです。
コツは同じ文章を何回も読むことと、時間を計って読むことです。
何度も繰り返すことで英語を頭から訳すクセや読むペース配分がつかめてきます。
TOEICの問題集を2冊程度買って、リーディングセクションを時間を計りながら読むのです。
「内容を覚えてしまうのではないか?」
そんな心配があるかもしれませんが、それでもいいのです。
文章のパターンが頭の中にインストールされてきている証拠です。
色んな参考書に手を出す必要はありません。
ひたすら読んで読んで読みまくってください!
900点を突破するとどうなる?
このように900点突破は簡単ではありません。
単調な勉強を繰り返した人がようやく到達できるスコアです。
私もかつては800点台で伸び悩み、「仕事にも影響がないから」と半ばあきらめていました。
「900点なんて英語マニアが目指すもの」、「時間のムダ」とさえ思っていました。
でも実際に900点を取ってみると、がんばって良かったなと思いました。
特にこれからお伝えする3つの変化が自分の中に生まれました。
①自信につながる
900点を取れる人は受験者100人中たったの4人。
日本人として英語学習者の上級者の仲間入りできたという感覚があります。
会社の同僚や友人に900点であることを自分から言ったりはしません。
ただ、ただ自分の中で自信につながります。
ここまで努力できたこと、少なくとも一定の英語力が自分には備わっているという自信が湧いてきます。
②仕事が楽になる
先ほどもお伝えしたようにTOEIC900点を取得するために語い力と文法力を強化し、英文を早く読む訓練をします。
TOEICに出てくる単語や文章はビジネスに直結しているため、試験に向けて学んだことがそのまま仕事に生かすことができます。
知らない単語も減り、読むスピードも向上するため英語を使った仕事がどんどん楽になります。
結果、仕事の効率も上がります。
さらに上を目指したくなる
TOEIC900点を取ってみると分かりますが、「まだまだ英語力が足りない」という感覚が生まれました。
決してネガティブな感情ではありません。
英語学習者として上級レベルにいるという自信は備わっているので、もっと上を目指したいという感情が芽生えます。
私はまさに今、英検1級にチャレンジしようと思い勉強を開始しました。
TOEICと違い、WritingやSpeakingも試されるので、さらに幅広い英語スキルを向上させないといけません。
そんな自分にワクワクしています。
まとめ
本記事ではTOEIC900点を取得したときの感覚がどのようなものかについて解説しました。
900点に向けて努力する価値は間違いなくあります。
しかも若いうちに取得すればするほど、活用する機会は増えるはずです。
何歳になっても勉強をするなら今が最高の機会です。
この記事にたどり着いたのであれば、あなたももう一度900点を目指す心の準備はできていますよね。
ぜひあきらめずがんばっていきましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。