「外資系企業って、成果が出なかったらすぐクビになるの?」

「ある日突然、会社に行けなくなるって本当?」

「給料は高そうだけど、クビになるのが怖くて転職に踏み切れない……」

外資系企業への転職を考えると、こんな不安を感じる人も多いのではないでしょうか。

こんにちは、はるパパです。

私は31歳のとき、日系大手食品メーカーの技術職から外資系メーカーの営業職へ未経験で転職し、そこで6年半働きました。

当時の私は、外資系企業の実態なんてほとんど知りませんでした。

正直に言えば、

「年収が一気に上がる!」

ということに目がくらんで飛び込んだところもあります。笑

ところが、入社してみると想像していなかった光景を目の当たりにしました。

私が勤務していた日本法人は100人程度。

その会社で、私が入社してからわずか3年間に45人が退職したのです。

もちろん45人全員がクビになったわけではありません。

定年退職した人もいれば、キャリアアップを目指して自分から転職した人もいます。

それでも会社から退職を勧められ、去っていく人はかなりいました。

「また誰か辞めるらしいよ」

この言葉を何度聞いたかわかりません。

昨日まで普通に一緒に働いていた人が、しばらくするといなくなる。

入社したばかりの私は、

「え……次は自分じゃないよね?」

と内心ビクビクしていました。

ところが不思議なことに、6年半働いているうちにクビに対する考え方はまったく変わりました。

最後の方は、

「クビにするなら、いつでもどうぞ」

くらいの気持ちで働いていました。

なぜ、そこまで考え方が変わったのか。

この記事では、外資系企業は本当にクビになりやすいのか、私の会社で3年間に45人が辞めた理由、クビ・解雇・レイオフ・退職勧奨の違い、X(旧Twitter)で起きた大量レイオフ、そしてクビになっても困らないための準備まで、私自身の体験を交えながらお伝えします。

先に結論を言うと、

外資系企業だからといって、日本で簡単に社員をクビにできるわけではありません。

一方で、組織変更や人員整理、退職勧奨を目にする機会は、私の経験では日系企業よりかなり多く感じました。

だからこそ大切なのは、

「絶対にクビにならない会社」を探すことではなく、「会社を辞めることになっても困らない自分」を作っておくこと。

6年半の外資系勤務を通じて、私はそう考えるようになりました。

Contents

外資系企業はクビになりやすい?【結論:日本では簡単に解雇できない】

まず、一番気になるところからお話しします。

日本法人なら外資系企業でも日本の労働法が適用される

「外資系では、上司から『You are fired!』と言われた瞬間、段ボールに荷物を詰めて会社を出ていく」

映画や海外ドラマを見て、そんなイメージを持っている人もいるかもしれません。

でも、日本で働いている限り、基本的にはそんなに単純ではありません。

親会社がアメリカ企業であろうとヨーロッパ企業であろうと、日本法人で雇用されている従業員には日本の労働法が適用されます。

労働契約法第16条では、客観的に合理的な理由がなく、社会通念上相当と認められない解雇は無効とされています。

つまり、

「上司が気に入らないからクビ」

「今年ちょっと成績が悪かったから明日から来なくていい」

というように、会社が好き勝手に解雇できるわけではありません。

厚生労働省も「解雇は使用者がいつでも自由に行えるものではない」と明記しています。

これは、私が外資系企業で実際に働いて感じたこととも一致します。

人の入れ替わりがものすごく激しい会社でしたが、映画のように突然セキュリティカードを取り上げられ、会社から追い出される人ばかりだったわけではありません。

むしろ、私が実際に目にしたのはもっと現実的な方法でした。

それが「退職勧奨」です。

それでも外資系は「人が辞めるのが早い」と感じた

法律上簡単にクビにできないなら、

「じゃあ日系企業と変わらないじゃん」

と思いますよね。

ところが実際に働いてみると、人の入れ替わり方は明らかに違いました。

私が転職した会社では、

100人程度の日本法人で、3年間に45人が退職しました。

45%です。

1,000人の会社に置き換えれば450人。

冷静に考えると、とんでもない数字です。

6年半勤務しましたが、特に最初の3年間は異常でした。

感覚的には、

「毎月誰かが辞めていく」

ような状態。

「あの人、最近見ないな」

と思ったら退職。

「○○さん辞めるらしいよ」

という噂が流れたと思ったら、今度は別の人。

特に営業や工場、マネージャークラスの入れ替わりが目立ちました。

入社したばかりの私からすると、なかなかの恐怖です。

日系企業で働いていたころは、人が辞めるとなれば職場全体がちょっとザワザワしました。

送別会をして、

「長い間ありがとうございました!」

と送り出す。

それが普通だと思っていました。

ところが外資系に来ると、

「あ、○○さん辞めるんだ」

「次どこ行くの?」

「△△社みたいですよ」

「へー、いいじゃん」

くらいの温度感だったりします。

最初は、この軽さにもかなり驚きました。

【実体験】3年で45%が辞めた外資系企業で見た「クビ」の現実

3年で45%が退職

ここからは、私が実際に働いていた会社で何が起きたのかをお話しします。

100人規模の会社で3年間に45人が退職した

繰り返しになりますが、45人全員が「クビ」になったわけではありません。

定年退職した人もいれば、条件のよい会社へ自分から転職した人もいます。

ただ、私の周囲では会社から退職を勧められて辞めていく人も珍しくありませんでした。

そのとき会社が提示していたのが、いわゆる「退職パッケージ」です。

たとえば、

「退職に応じてもらえるのであれば、通常の退職金とは別に一定額を上乗せします」

という形です。

私が働いていた会社ではケースによって違いましたが、かなり大きな金額が提示されることもありました。

私が見聞きした範囲では、月給の12か月分程度の積み増しが行われるケースもありました。

1年分の給料です。

初めて聞いたときは、

「そんなにもらえるの?」

と驚きました。

一方で、当然ですが対象になった本人にとっては簡単な話ではありません。

これまで一生懸命働いてきた会社から、

「あなたには辞めてもらいたい」

と言われるわけです。

お金をもらえるからといって、気持ちよく受け入れられるものではありません。

家族もいる。

住宅ローンもある。

これから子どもの教育費もかかる。

突然そんな話をされたら、

「なんで自分が?」

「自分は評価されていなかったのか?」

とショックを受けるのは当然です。

周囲の人が辞めていく姿を見るたびに、

「もし自分だったらどうするだろう……」

と私も何度も考えました。

大量退職のきっかけは社長交代と組織改革だった

私が入社する少し前から、人員整理は始まっていました。

大きなきっかけの一つが日本法人の社長交代です。

トップが変われば会社が変わる。

これは日系企業でも同じだと思います。

ただ、私がいた外資系企業では、その変化のスピードがかなり速いと感じました。

新しく来る社長には当然、

「自分がこの会社を変える」

という使命があります。

前任者と同じことをしていたら、わざわざ社長を交代した意味がありません。

戦略を変える。

組織を変える。

そして、人を変える。

最初の半年ほどは比較的静かでした。

ところが1年くらい経ったころから、

「あれ?」

と思うことが増えてきました。

マネージャークラスの人が次々と会社を去っていったのです。

それを見ながら私は、

「会社というものは、こんなに簡単に姿を変えるのか……」

と驚きました。

もちろん、これは私が経験した会社の話であり、すべての外資系企業が同じではありません。

ここまでドラスティックな会社は珍しいと思います。

私自身、

「よりによって、すごい会社に入ってしまったな」

と何度思ったことか。笑

ちなみに私がその会社へ採用された背景にも、前任者が辞めてポジションが空いたことがありました。

つまり私自身も、激しい人材の入れ替わりの中で入社した一人だったわけです。

「明日から来なくていい」より退職勧奨が多かった

ここは、外資系のクビ事情を理解するうえで重要です。

私の周囲で起きていたのは、

「お前はクビ!明日から来なくていい!」

というケースよりも、

会社側から退職を勧め、条件について話し合って退職に合意する

というケースでした。

これが「退職勧奨」です。

解雇は会社側から一方的に労働契約を終了させるものですが、退職勧奨は会社が退職を勧め、本人が応じることで成立します。

つまり、

退職勧奨を受けたからといって、必ず辞めなければならないわけではありません。

厚生労働省も、退職勧奨は解雇とは異なり、労働者が自由に拒否できると説明しています。

当時の私は、そんな法律の違いまで詳しく理解していませんでした。

周囲で人が次々と辞めていくと、

「外資系だから仕方ないんだろうな」

くらいに思っていました。

でも、今振り返ると、

「外資系だから何でもあり」ではありません。

ここは外資系への転職を考えている人に、ぜひ知っておいてほしいところです。

外資系企業の「クビ・解雇・レイオフ・退職勧奨」の違い

外資系のクビ4種類

ニュースでは「クビ」「リストラ」「レイオフ」などの言葉が混ざって使われることがあります。

一度整理しておきましょう。

言葉おおまかな意味
クビ一般的に使われる俗称。解雇や退職勧奨などをまとめて「クビ」と表現する場合もある
解雇会社側から一方的に労働契約を終了する
整理解雇経営悪化や事業縮小など会社側の事情による人員削減
退職勧奨会社が退職を勧め、本人が合意して退職する
レイオフ海外で人員削減を表す際によく使われる言葉

外資系でいう「クビ」は実際には退職勧奨の場合もある

外資系勤務の話をしていると、

「○○さん、クビになったらしいよ」

という言い方をよく耳にします。

でも、詳しく聞いてみると本当の意味で会社から一方的に解雇されたのではなく、

退職パッケージを提示されて退職に合意した

というケースもあります。

日常会話では全部まとめて「クビ」と言ってしまいがちですが、法律上は大きな違いがあります。

レイオフは日本の法律上の正式な解雇区分ではない

「レイオフ」という言葉にも注意が必要です。

海外ニュースでは、大規模な人員削減を「layoff」と表現することがよくあります。

一方、日本で「レイオフ」と報道されても、日本法人の従業員を海外本社とまったく同じ方法で辞めさせられるわけではありません。

日本で雇用されているのであれば、日本の法律に沿った対応が求められます。

X(旧Twitter)の大量レイオフでは何が起きた?

「レイオフ」という言葉が日本でも広く知られるきっかけの一つになったのが、旧Twitter社の大規模な人員削減です。

イーロン・マスク氏の買収後に従業員の半数以上を削減

2022年10月、イーロン・マスク氏はTwitterを440億ドルで買収しました。

その直後から大規模な人員削減が始まります。

Reutersによると、その後の一連の削減で約6,000人が職を失い、従業員の半数以上が削減されました。

当時ニュースを見た私は、

「いやいや、いくら外資系でもこれはすごすぎるだろ……」

と思いました。

私が勤務していた会社も相当人の入れ替わりが激しかったですが、さすがに会社全体の半分以上が短期間にいなくなるような経験はありません。

世界中で知られている巨大企業が、これほど短期間に組織を変えていく。

外資系企業の「変化の速さ」を象徴するニュースだったと思います。

Twitterのレイオフと日本の外資系企業は同じではない

ただし、

「Twitterで大量レイオフがあった」

だから、

「日本の外資系企業でも社員を簡単に大量解雇できる」

とはなりません。

ここは切り分けて考える必要があります。

日本法人で従業員を解雇する場合には、日本の法律に従う必要があります。

アメリカと日本では雇用制度や法制度も違います。

Twitterの事例を見て、

「外資系に入ったら、ある日突然社員の半分がクビになるんだ」

と必要以上に怖がる必要はないでしょう。

外資系企業でも日本では簡単にクビにできない理由

ここは少し法律の話になりますが、転職を考えているなら知っておいて損はありません。

解雇には合理的な理由と社会通念上の相当性が必要

日本では、会社が従業員を自由に解雇できるわけではありません。

労働契約法第16条では、解雇について、

「客観的に合理的な理由」と「社会通念上の相当性」

が求められています。

たとえば仕事で一度ミスをしたからといって、普通はそれだけで簡単に解雇できるものではありません。

ミスの程度や回数、会社への損害、本人への指導状況など、さまざまな事情から判断されます。

会社都合の整理解雇では4つのポイントが考慮される

会社の経営悪化などを理由に人員削減する「整理解雇」については、裁判例上、主に4つの要素が考慮されます。

  • 人員削減の必要性があるか。
  • 配置転換や希望退職など、解雇を避ける努力をしたか。
  • 対象者を選ぶ基準に合理性があるか。
  • 労働者への説明や協議など、手続きが妥当だったか。

会社側の事情で行う解雇だからこそ、厳しく判断されるわけです。

「30日前に言えばクビにできる」は誤解

ここも間違えやすいところです。

労働基準法には、原則として解雇する30日前までに予告するか、不足日数分の解雇予告手当を支払うというルールがあります。

ただし、これは解雇するときの手続きの話です。

「30日前に言えば、どんな理由でもクビにできる」

という意味ではありません。

そもそも、その解雇自体に合理的な理由があるのかという問題は別にあります。

外資系企業だから、このルールが緩くなるわけでもありません。

なぜ外資系企業は「クビになりやすい」と言われるのか?

それでは、簡単に解雇できないのに、なぜ外資系企業には「クビになりやすい」というイメージがあるのでしょうか。

6年半働いてみて、私なりに感じた理由があります。

海外本社主導で組織変更が行われる

外資系企業の日本法人は、日本だけで完結して経営しているわけではありません。

アメリカやヨーロッパなどにある本社から、大きな方針が降りてくることがあります。

「この事業から撤退する」

「この部門とこの部門を統合する」

「固定費を○%削減する」

そう決まれば、日本法人も当然その影響を受けます。

日本法人の業績が悪くなくても、グローバル全体の戦略によってポジションがなくなることだってあります。

これは外資系企業で働くうえで知っておいた方がよいリスクだと思います。

成果と役割が明確なジョブ型の考え方が強い

外資系企業では、

「この人にいくら払って、何をしてもらうのか」

が比較的はっきりしています。

年齢が上だから給料が高いというより、

「この役割だからこの年収」

という考え方です。

逆に言えば、その役割自体がなくなれば、その人が会社に残る理由も弱くなります。

良くも悪くも合理的です。

私も最初はこの考え方に少し冷たさを感じました。

「人をもっと大事にしてもいいんじゃないの?」

と思ったこともあります。

一方で長く働いていると、この合理性の良い部分も見えてきます。

年齢や社歴ではなく、成果を出せば評価される。

若くても責任ある仕事を任せてもらえる。

年収を大きく上げることもできる。

私自身、日系企業から外資系へ転職したことで年収は大幅にアップしました。

リスクとリターンはセットなのかもしれません。

社長や上司が変わると評価基準も変わりやすい

これは私自身が一番強く感じたところです。

外資系企業では社長だけでなく、上司も比較的よく変わります。

上司が変われば、

「何を成果と考えるのか」

「どういう人を評価するのか」

も変わります。

前の上司から高く評価されていても、新しい上司から同じように評価されるとは限りません。

これは結構怖いです。

昨日まで順風満帆だった人が、新しい組織になった途端に苦しくなる。

そんな場面も実際に見ました。

だから私は、

「会社からの評価だけを、自分の価値だと思わない方がいい」

と考えるようになりました。

会社の評価なんて、社長や上司が変われば変わります。

でも、自分が身につけた経験やスキルまで消えるわけではありません。

本人の成果と関係なくポジションがなくなることもある

そして、外資系企業で怖いのがこれです。

本人が優秀でも関係ありません。

事業撤退や部門統合によって、

仕事そのものがなくなるケース

があります。

ものすごく成果を出していても、

「この事業は世界全体で撤退します」

と言われれば、個人の努力だけではどうしようもありません。

だから私は、

「クビにならないように頑張る」

だけでは不十分だと思っています。

外資系企業でクビ・退職勧奨の対象になりやすい人の特徴

組織再編のように個人では避けられないケースがある一方、自分自身の行動によってリスクを下げられる部分もあります。

求められた成果を長期間出せていない

これは一番わかりやすいです。

外資系企業は成果主義の傾向が強いため、求められた成果を長期間出せていないと厳しくなります。

ただし逆に言えば、成果を出していれば非常にわかりやすい世界でもあります。

私はこの点については、むしろ気楽でした。

年齢でも社歴でもなく、

「結果を出せばいい」

からです。

上司との期待値がずれている

私が外資系で働いて強く感じたのは、

上司とのコミュニケーションがものすごく大切

ということです。

外資系というと、

「上下関係がなくて、みんなフラット」

というイメージを持っている人もいるかもしれません。

実際には、そんなことはありません。

ファーストネームで呼び合っていても、上司と部下の関係はかなり明確です。

上司が期待している成果と、自分が頑張っていることがズレていたら危険です。

本人は、

「こんなに頑張っているのに!」

と思っていても、

上司からすれば、

「いや、それ頼んでないんだけど」

ということが起こります。

だから私は、こまめに上司と話していました。

日本風に言えば結局、

報・連・相は大切です。

これは外資系でも変わりません。

ミスや問題行動を積み重ねている

大きな成果を出している人なら、多少の失敗は許されるかもしれません。

でも成果が微妙なうえに、締切を守らない、報告をしない、同じミスを繰り返す、周囲とトラブルを起こすとなると、当然評価は悪くなります。

私が働いていたころ、

「できるマネージャーほど、部下のことをよく見ているな」

と感じていました。

良いことも悪いことも、意外と覚えられています。

だから、

「そんな細かいことまで誰も見てないだろう」

と思わない方がいいです。

見てます。笑

外資系企業でクビのリスクを下げるために私がやったこと

私は人の入れ替わりが非常に激しい会社で、結果的に6年半働きました。

そして最後は、自分から転職する形で円満に会社を去っています。

その間、私なりに意識していたことがあります。

上司とこまめにコミュニケーションする

まずはこれです。

上司に媚びろ、という話ではありません。

大切なのは、

「自分が何を考え、何をやっていて、どんな成果を出しているかを上司に理解してもらうこと」

です。

せっかく良い仕事をしても、知られていなければ評価されません。

これは外資系に限った話ではありませんが、成果主義の会社ほど重要だと感じます。

目標設定の段階で「何を達成すれば評価されるか」を明確にする

外資系企業では年度末の評価だけ頑張っても遅いです。

大切なのは、その年の目標を決める段階。

「何を達成すれば高い評価になるのか」

を上司とすり合わせておきます。

曖昧な目標を設定すると、後になって、

「これは達成した」

「いや、達成していない」

という話になります。

私は、

成果を出すこと以上に、成果の定義を決めることが重要

だと思っています。

外資系企業と日系企業と評価制度の違いと評価されるコツ3選を解説。|これから人生研究会

会社の中だけで通用する人にならない

そして私が一番大切だと思うのがこれです。

外資系に転職する前の私は、

「今いる会社の中で評価されること」

をかなり重視していました。

その会社で使える知識を身につける。

その会社の人脈を作る。

それがキャリアだと思っていました。

でも、転職して気づきました。

会社の外に出ると、使えないものが意外と多い。

そこから私は仕事をするとき、

「この経験は次の会社でも使えるかな?」

「この成果は職務経歴書に書けるかな?」

「このスキルは会社名がなくなっても自分に残るかな?」

と考えるようになりました。

これは外資系企業に転職して得た、とても大きな財産です。

外資系企業をクビになっても困らないためにやっておくこと

ここまで読んで、

「いやいや、やっぱり外資系怖いじゃん」

と思った人もいるかもしれません。

わかります。

私も最初は怖かったです。

でも、その恐怖心を大きく減らしてくれたものがあります。

それが、

「いつでも転職できる準備」

でした。

同業他社とのつながりを作っておく

私は営業だったので、お客様の会社へ行くと競合企業の営業担当者によく会いました。

商談前の待ち合わせロビーはいわば戦場です。

最初は、

「お前なんかに負けるか」

みたいな空気もありました。笑

でも何度も顔を合わせているうちに、

「最近どうですか?」

「忙しいですねー」

なんて話をするようになります。

最終的には競合企業の営業担当者たちと仲良くなり、なぜか私が飲み会の幹事までやっていました。笑

結局、私は競合企業へ転職しませんでした。

でも、

「もし何かあったら、うちに来ませんか?」

と言ってくれる人が何人かいました。

これは本当に心強かったです。

会社の外につながりがあると、

「今の会社が世界のすべてではない」

と思えるようになります。

ヘッドハンターとつながって自分の市場価値を知る

外資系企業で働いていると、ヘッドハンターから連絡が来ることがあります。

最初は私も、

「なんで自分のこと知ってるの?」

と少し怖かったです。笑

でも話をしてみると、転職市場の情報源として非常に役立ちます。

「自分だったら今どれくらいの年収で転職できるのか」

「どんな会社が人を探しているのか」

を知るだけでも意味があります。

実際に転職しなくても構いません。

大切なのは、

自分の市場価値を会社の外でも確認しておくこと

です。

【体験談】外資系企業時代にヘッドハンティングを受けて転職してみました。|これから人生研究会

転職エージェントに登録して選択肢を確認しておく

ヘッドハンターから声がかからなくても問題ありません。

転職エージェントを利用すれば、自分の経験に合った求人を紹介してもらえます。

私自身も転職エージェントを使って転職しました。

働きながら一度相談して、

「今の自分なら、こういう会社へ行けるんだ」

と知っておくだけでも安心感はかなり変わります。

クビになってから慌てて職務経歴書を書くより、

元気なうちから逃げ道を作っておいた方がいい。

私はそう思っています。

転職エージェントのことを簡単に解説【外資系企業への転職には必須】|これから人生研究会

生活防衛資金を持って会社への依存度を下げる

もう一つ重要なのがお金です。

仮に半年働かなくても生活できるお金があれば、会社への依存度は大きく下がります。

「この会社を辞めたら来月から生活できない」

という状況と、

「半年くらいなら仕事がなくても大丈夫」

という状況では、精神的な余裕がまるで違います。

転職活動でも焦らずに会社を選べます。

条件の悪い会社へ慌てて飛びつく必要もありません。

キャリアを守る意味でも、一定の生活防衛資金は持っておいた方がよいと思います。

外資系企業をクビ・退職勧奨になった人はその後どうなった?

ここまで読むと、

「会社を辞めることになった人たちは、その後大丈夫だったの?」

という疑問が湧いてきますよね。

私も最初は、

「退職勧奨なんてされたら人生終わりじゃないの?」

くらいに思っていました。

ところが、実際はかなり違いました。

私の周囲で路頭に迷った人はいなかった

私が知る限り、退職した人たちは何らかの形で次の仕事を見つけています。

もちろん一人ひとりの詳しい家計状況まで知っているわけではありません。

それでも、

「仕事が見つからず生活できなくなった」

という話は聞きませんでした。

むしろ、

「次、○○社に行くことになりました」

「あそこ給料いいらしいですよ」

みたいな話の方が多かったです。

日系企業しか経験していなかった私には、この感覚がかなり新鮮でした。

退職パッケージを受け取って転職した人もいた

特に驚いたのは、退職時の積み増し金を前向きに捉える人がいたことです。

私がいた会社では、ケースによっては12か月分程度の給与に相当する積み増しが行われることもありました。

仮にすぐ次の会社が決まれば、

「1年分の給与をもらって転職できた」

という見方もできます。

もちろん、誰もがそんな条件を提示されるわけではありません。

会社や時期、役職などによって条件はまったく違います。

それでも、

「退職勧奨=すべてを失う」

とは限らないということです。

「クビ=キャリア終了」ではないと気づいた

外資系企業で働いて、一番変わったのはここかもしれません。

以前の私は、

会社を辞めること=大事件

だと思っていました。

特に会社から辞めてほしいと言われるなんて、とんでもなく恥ずかしいことのように感じていました。

でも、何人もの退職を見て考えが変わりました。

会社から評価されなくなったとしても、それは、

「その会社、その上司、その時点で求められている役割と合わなかった」

というだけの場合もあります。

会社が変われば求められる能力も変わります。

上司が変われば評価も変わります。

市場が変われば価値のある経験も変わります。

だから一つの会社の評価だけで、

「自分には価値がない」

と思う必要はないと思います。

実際、私の周囲では辞めたあとに、より条件のよい会社へ転職した人もたくさんいました。

私自身も最後は「クビにするならどうぞ」と思っていた

クビに対する心境の変化

入社したばかりのころは、人が辞めるたびに不安でした。

「次は誰なんだろう」

「自分だったらどうしよう」

という気持ちは確かにありました。

でも6年半働くうちに、その感覚はなくなりました。

社外の人脈ができました。

ヘッドハンターからも声がかかるようになりました。

自分が他社でも働けることがわかりました。

転職という選択肢が、自分の中で当たり前になっていきました。

そうすると不思議なもので、

会社にしがみつく必要がなくなります。

最後の方は、

「クビにするならいつでもどうぞ」

くらいに思っていました。

むしろ、

「パッケージをもらって辞められるなら、それも悪くないな」

なんて考えていたくらいです。笑

これは強がりではありません。

「この会社がなくても、自分は何とかなる」

と思えたからです。

入社したころは、人が辞めるたびに「次は自分かもしれない」と怯えていたのに、数年後には「そのときは次へ行けばいい」と思えるようになっていた。

この変化は、自分でも面白いと思います。

そして、この感覚こそ外資系企業で働いて得た最大のものだったのかもしれません。

外資系企業のクビが怖いから転職しないのはもったいない

ここまで読んで、

「やっぱり外資系企業って怖いな。やめておこう」

と思った人もいるでしょう。

その判断も全然ありだと思います。

実際、転職前の私がこの記事を読んでいたら、

「そんな会社絶対行かん!」

となっていたかもしれません。笑

それでも私は、外資系企業へ転職したことを後悔していません。

むしろ、

31歳で外資系企業へ転職したことは、人生でやってよかった決断の一つ

だと思っています。

年収は大きく上がりました。

海外の人たちと仕事をする機会も増えました。

若いうちから大きな裁量を与えてもらいました。

そして何より、

「一つの会社に一生しがみつかなくてもいい」

ということを知りました。

これは私の仕事観を大きく変えました。

今いる会社の中だけで評価される人ではなく、

「どこへ行っても働ける人になろう」

と思えるようになったからです。

外資系企業にはもちろんデメリットがあります。

組織変更もあります。

突然上司が変わることもあります。

退職勧奨を目にすることもあります。

それでも、そのリスクだけを見て外資系への転職を諦めてしまうのは、少しもったいないと思っています。

大切なのは、リスクがない会社を探すことではありません。

そんな会社は、たぶんありません。

大切なのは、

リスクが起きても自分で次の選択肢を持てるようにしておくこと

です。

外資系企業のメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

外資系企業とは?6年半働いてわかったメリット・デメリットと転職前に知っておきたいこと|これから人生研究会

まとめ|外資系企業では「クビにならないこと」より「いつでも転職できること」が大切

この記事では、私が6年半働いた外資系企業で経験した「クビ」「解雇」「レイオフ」「退職勧奨」について紹介しました。

私が勤務していた会社では、100人程度の日本法人で、最初の3年間に45人が退職しました。

当時は、

「とんでもない会社に来ちゃったな……」

と思いました。

でも今振り返ると、その経験から学んだことは非常に大きかったです。

外資系企業であっても、日本法人なら簡単に従業員を解雇できるわけではありません。

一方で、組織変更が速かったり、成果や役割が明確だったり、社長や上司の交代で方針が大きく変わったり、事業撤退によってポジションそのものがなくなったりすることはあります。

だから私は、

「どうすれば絶対にクビにならないか」

を考え続けるより、

「もし明日この会社を辞めても、自分はどうにかなるか?」

を考えておく方が大切だと思っています。

会社の外にも人脈を作る。

転職市場を知っておく。

自分の実績を言葉にできるようにする。

生活防衛資金を持つ。

そして、どこへ行っても使えるスキルを身につける。

ここまで準備しておけば、外資系企業は必要以上に怖い場所ではありません。

私自身、あれほど人の入れ替わりが激しい会社で6年半働き、最後は自分から次の会社へ転職しました。

外資系企業で得た経験は、その後のキャリアでも大きく役立っています。

もし、

「外資系に興味はあるけど、クビが怖い」

という理由だけで迷っているのであれば、一度くらい挑戦してみてもいいのではないでしょうか。

会社は変わっても、

そこで身につけた経験や能力は、自分の中に残ります。

私にとって外資系企業への転職は、単に年収が上がっただけではありませんでした。

「人生にはいつでも別の選択肢がある」

と知ることができた経験でした。

外資系企業で実際に6年半働いて感じたメリット・デメリットや、どんな人が向いているのかについては、こちらの記事に詳しくまとめています。

外資系企業とは?6年半働いてわかったメリット・デメリットと転職前に知っておきたいこと|これから人生研究会

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

はるパパ