こんにちは、はるパパです。
こんな疑問を持つ人は多いと思います。私もChatGPT(チャット・ジー・ピー・ティー)というサービスを初めて使ったとき、「これは確実に世界が変わる」と感じました。
次に考えたのは英語学習にどのような影響が起きそうかということ。
なぜなら、このChatGPTというサービスを使えば、本当に人間が書いたような文章を英語であれ、その他の言語であれ自然の言葉づかいで翻訳してくれるのです。
すでにGoogle翻訳やDeepLといったAIを活用した自動翻訳を利用されていると思いますが、それらよりも優れている点がいくつかあります。
まさに破壊的創造。
こうなると「英語を苦労して勉強する意味あるのかな?」という疑問がわくのは当然です。
でもです。結論、英語の学習はムダにはなりません。
むしろ、より高度な英語力を持った人がより他者との差別化、すなわち給料アップできるチャンスが増えたと考えます。
この破壊的なサービスであるChatGPTを使いこなせるか否かが、この時代を生き抜くキーポイントになります。
その理由について解説いたします。
・海外留学、海外生活なしの純日本人
・独学で英語を勉強してTOEIC900点取得
・外資系企業や日系大手の海外部門に転職し、日常的に英語を使用
こんな私が解説します。
ChatGPTで私の英語学習はムダになる?【活用する側になろう】
ChatGPTは確かに画期的なサービスであり、今後、社会に影響を与えることは間違いありません。
でも先ほどお伝えしたように、英語を学習することはムダにはなりません。むしろ、その価値は高まるでしょう。
今、英語を使った仕事をしている、あるいは将来英語を使った仕事をしたいのであれば、ChatGPTについて知り、活用する側になりましょう。
- ChatGPTを活用しながら英語学習や英語を使った仕事をする人
- ChatGPTがあれば英語学習はムダだとあきらめてしまう人
この二人の差は将来極めて大きい差になると断言できます。
この差は、英語でのコミュニケーションが必須になるグローバル社会において収入の差として表れてくるでしょう。
ChatGPTに興味があるなら、英語学習を今まさにしているのであれば、ぜひ最後まで読んでみてください。
ChatGPTとは?
ChatGPTは、アメリカのOpenAIが2022年11月に公開したチャットボットです。
チャットボットとはLINEのようにテキストによる会話形式で質問に答えてくれるAIを活用したサービス。
2022年11月30日にプロトタイプとして公開されました。
とにかく幅広い分野の質問に詳細な回答を生成できるため、SNS界隈でも注目されています。
そのすごさを表す数字があります。
ChatGPTがアクティブユーザー数1億人に到達するのにかかった時間は、TikTokとInstagramがそれぞれ9カ月と2年半であるのに対して、たった2か月(史上最速)です。
ChatGPTもすごいですが、世界中の反応の良さもすごいですね。笑
ChatGPTでどんなことができる?
どんな質問にも「基本的に」何でも答えてくれます。
ただし、反社会的な質問やモラルに反する質問は回答できないようにプログラムされています。
言語は英語でも日本語でも打ち込んだら、同じ言語で回答してくれます。
例えば「ChatGPTを分かりやすく説明して」と入力してみます。
すると数秒で以下のような自然な日本で説明してくれます。
「うーん、これだとよくわからない…」と思ったあなた。大丈夫です。
「この文章を小学生でも分かるように説明して」と入力してみます。
すると以下のような文章を、これまた数秒で生成してくれます。
すごくないですか!!?
小学生でも分かるように例え話から入ってます。しかも最後は宣伝までしています…
質問内容は下のほうにあるカラムに打ち込んで飛行機のアイコンをクリックするだけ。
さらに「この文章を英語に翻訳して」と入力したらどうなるでしょうか?
はい、数秒で英文の完成です。
もちろん完璧ではないものの、かなりの精度です。たった数秒ですよ。
参照元:ChatGPT
ChatGPTによって先細る英語関連の仕事
初めて使ったとき「これはすごいっ!世の中が変わる」という感動とともに、コワいという感情もわきました。
それは単純に「英語を使う仕事はこれからどうなるんだろう?」と感じたからです。
あなたも同じ気持ちを持ったはず。
色々調べてみましたが、単純な翻訳の仕事は今後先細っていくだろうと予測されています。
そうなると「英語なんて勉強してもムダ。英語学習に関わる業界はもうおしまい」なんていう人もいるかもしれません。
私はそんなことはないと考えます。
むしろ英語を勉強する価値が高まってくるはずです。
その理由について解説します。
ChatGPTがあっても英語学習が無駄にならない理由
ChatGPTが登場しても、英語学習はムダにならないどころか価値が高まります。
なぜなら英語学習をした人と英語学習をしていない人の差は、ChatGPTでは埋めきることができないからです。
具体的には以下の理由が挙げられます。
- 英語を勉強しないと生成された英語文章を評価できない
- ChatGPTにも苦手な領域がある
- 音声(英会話)には対応していない
①英語を勉強しないと生成された英語文章を評価できない
いかにChatGPTが優れているといっても、不適切な翻訳をすることは発生します。
英→日の翻訳であれば、日本人なら誰でもそのミスに気づき校正できます。
でも日→英だったらどうでしょうか。英語力がない人は正しい翻訳ができているか評価できないですよね。
実はこれまでもGoogle翻訳やDeepLといった自動翻訳ソフトを使っているのは、もともと英語ができる人と言われています。
英語ができる人でも翻訳作業は時間がかかります。それをこういった技術を活用することで効率化するのです。
英語力があれば、ぱっと見たら「ちょっと訳が変だな、少し修正しておこう」という作業をパパっとできます。
でも英語力がないと修正を加えることはできません。どちらの文章のクオリティが高いかは言うまでもありませんよね。
②ChatGPTにも苦手がある
ChatGPTにも苦手な領域があります。
人間の感情や意図を踏まえた解釈や、長文の文脈を踏まえた解釈です。
ChatGPTはインターネット上にある文章を学習して、各文章の前後の文章との関係から回答を導きだしています。
人工知能はそもそも人間の感情や意図を理解できません。背景や文脈も理解することが困難なため、この手の翻訳では誤った回答を生成してしまいます。
逆に契約書のような決まりきった表現を使う文章は得意としているようです。
③音声(英会話)には対応していない
ChatGPTはテキストによる会話形式のサービスのため、音声、すなわち英会話には対応しておりません。
ここで思い出したいこと。
英語を社会人になってから英語を勉強しているのは何のためですか?
「外国人と仕事したい」、「字幕なしで海外ドラマをみたい」、「いつか海外で暮らしたい」
そんな気持ちが出発点ではなかったでしょうか?
そう、ChatGPTは英会話にはあまり役に立ちません。
今も音声を自動通訳してくれるサービスはあります。そのサービスが将来的にChatGPTのようなサービスと融合して自然に、かつ瞬時に翻訳してくれる日がくるかもしれません。
でもよく考えてみてください。
あなたが外国人と会話するとき、相手が自動翻訳機から生成する声で会話してきたら打ち解けられますか?腹を割って話せますか?
それにコミュニケーションなのでテンポも大事。
やっぱり英語を自分の言葉で表現できる人のほうが相手からも信頼されるのです。
このように英語を使って仕事や生活をするために、結局英語を話す必要があります。
英語を話すためには英単語や英文法を基礎とした英語学習は避けられません。
もちろん、英語ができない人がChatGPTを使って簡単な業務をこなせるようになるため、英語を日常的に使う人は増えるでしょう。
これによって日本もグローバル化が加速するはずです。
そのとき英語をきちんと学んで操る力がある人のほうが、英語を一切勉強せずChatGPTに頼った人より重宝されるはずです。
英語学習はChatGPTが登場したからといって、決してムダにはなりません。
自信をもって勉強を続けてください。
ChatGPTを英語学習に活かす方法
ChatGPTが登場したことで今までやってきた学習はムダになりません。
さらにChatGPTを英語学習に活用する方法を解説します。
①リーディング理解のトレーニング
学習に使用する英文とその文章の下に「この文章を日本語に翻訳して」と入力してみてください。
文章の長さにもよりますが、数秒から数十秒で日本語訳が返ってきます。
ChatGPTは大量のテキストデータから学習しているため、高度なリーディング理解能力を持っています。
ChatGPTの回答と自分の回答を比較することで、知らない単語の意味、文法や表現方法の正確さを確認することができます。
少し高度ですが日本語訳のない英文(英字新聞など)で勉強する際にも活用できます。
②ライティングのトレーニング
今度は逆に日本文を書いて、その文章の下に「この文章を英訳して」とカラムに入力してみます。
するとまたすぐに英訳が返ってきます。
自分で作成した英文とChatGPTで生成された英文を比較することで、ライティングのトレーニングをすることができます。
ChatGPTが回答してくれた文章から、「こんな表現も使えるな!」ということも多いでしょう。
結果、ライティングスキルを向上させることができます。
日記を英訳してライティングをトレーニングしている人には特にオススメです。
極論、自分が普段使う日本語表現を英語で表現できれば、英語でのコミュニケーションは可能なはずです。
③スピーキングのトレーニング・瞬間英作文にも
ChatGPTはテキスト形式なので、今のところ音声によるコミュニケーション(スピーキングとリスニング)には対応していません。
でもスピーキングについては以下の方法で活用可能です。
ChatGPTは人間のように応答をすることができます。
ChatGPTに対して自分の意見や質問を投げかけ、会話の練習をすることができます。
他にも瞬間英作文にも活用できます。
瞬間英作文の基礎は市販のテキストを購入して習得したほうが効率的です。
ただ、追加で練習したい、実際に普段学校や仕事で使える文章を例文にしたいというニーズもあるでしょう。
そんなときは例文にしたい日本語文とその文章の下に「この文章を英語に翻訳して」と入力すればOKです。
ChatGPTは長文よりも短文のほうが正確な回答をしてくれる傾向があるので、瞬間英作文に使える例文程度の長さは最適です。
その他、英語の文法についての疑問や、知らない単語の例文などもChatGPTで聞けば、たいてい応えてくれます。
まさに家庭教師が身近にいるような状態です。
活用しない手はないですよね!
以上が、ChatGPTを英語学習に活用する方法の一例です。
ただし、ChatGPTは人工知能の一種であるため、完璧な回答が得られるとは限りません。
学習者自身が正確性を確認することが必要です。その作業も勉強の一環になります。
ChatGPTを英語を使う仕事に活かす方法
ChatGPTは英語を使う仕事にも活用できます。
そのほんの一例を紹介します。
①海外のウェブサイトや文献を翻訳
これは最も基本的な活用方法ですね。
ウェブサイトや文献のテキストをコピペするだけです。
1分以内に回答が返ってきます。
Google翻訳やDeepLでも同じようなことは可能ですが、字数の制限や使用回数の制限(無料の場合)があります。
今のところChatGPTはそれらの制限はないようです。
課金(20ドル/月)すれば、混雑しているときでも快適に使用できるようですが今のところ無料でも大丈夫でしょう。
さらにChatGPTは「要約して」とリクエストすることで、長い文章でも短い文章にまとめてくれます。
この機能を活用すれば大量のサイト情報や文献検索に活用できます。
②英文メールの作成・添削
英文メール作成も基本的な使い方です。
日本語でメールを作成して、コピペして「英訳して」とリクエストするだけです。
または自分で作成した英文をコピペして、「校正して」とリクエストすると文法や単語の間違いを修正してくれます。
ある程度英語ができても、「この英文で通じるのかな?」と思うシーンは多いですよね。
そんな添削機能として活用することも可能です。
これらの使い方はほんの一例です。このようにアイデア次第で、ChatGPTは様々なことに使える可能性を秘めています。
ChatGPTを使う際の注意点
こんなに便利なChatGPTですが、注意点ももちろんあります。
①個人情報や企業情報の取り扱いは注意
ChatGPTは、テキストデータとしてWeb、ニュース記事、書籍だけでなく会話も含まれます。
そのためChatGPTも個人情報、財務情報、およびその他の機密情報を扱うためには適切ではないとしています。
個人情報や会社の機密に関する情報のやり取りはやめておきましょう。
すでに海外の名だたる企業もChatGPTの使用を制限しています。
使用を制限した企業は例えば以下の通りです。
CitiGroup(シティグループ)、Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)、Deutsche Bank(ドイツ銀行)、Goldman Sachs(ゴールドマン・サックス)、Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)、JPMorgan Chase(JPモルガン・チェース)、Amazon(アマゾン)
②得られた回答が妥当かは慎重に判断
ChatGPTは自然言語処理における最先端の技術の一つです。
でもまだ完璧ではありません。
翻訳の精度、回答の妥当性、ユーザーが求めている回答との適合度など、様々な課題が残っています。
大切なのはChatGPTから得られる情報だけに頼らないことです。
ちゃんと回答が妥当かどうかを見極めることが大事です。
あくまで補助ツールとして活用しましょう。
③長文や背景を踏まえた解釈は苦手
先ほどChatGPTが登場しても英語学習はムダにならないということに触れました。
ChatGPTはユーザーの入力に対して可能な限り正確な回答を返すように訓練されています。
しかしながらChatGPTは大量のテキストデータの前後関係から文章を生成しているというクセがあります。
その文章の背景や文脈を踏まえて、回答しているわけではありません。
そのため短文の翻訳は得意ですが、長文の翻訳については背景や文脈と合致した内容かを人間がチェックする必要があります。
いかに最先端技術と言えでも、まだ万能と言えるレベルではありません。
最後に
ChatGPTはこれまでの常識を破壊するような技術であることは間違いありません。
「こんなのがでてきたら、英語やっても意味なし」って感じる人もたくさんでてくるでしょう。
でも実はこの議論は過去に何度も繰り返されています。
Google翻訳やDeepLが登場したときもそうです。
でも結果的に英語を勉強する人は減っていません。
むしろ小学校で英語を習い始める時期はどんどん低年齢化しています。格安のオンライン英会話サービスもどんどん出てきています。
なぜでしょうか?
英語は結局コミュニケーションツールです。いかに技術が発達したとしても対面で会話をすることが最大の価値だからと思います。
会話をするには基本的な単語や文法も知らないといけません。
相手の言ったことに適切に反応する”間”も大事です。
この英語でコミュニケーションするという到達点に至るためには、やはり英語学習が大事です。
「あー、もう英語を勉強してもムダ」と思って止めるのはもったいないです。
おそらくChatGPTのような技術は今後もでてきます。
そうすると日本でも色んな人が英語を扱えるようになる。すなわちグローバル化が進みます。
もちろん海外と関わる仕事も増えるでしょう。
そのときに重宝されるのは、ちゃんと英語を勉強してきた人だと思います。
ぜひあきらめず、英語の勉強を続けていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!