外資系企業って何だか未知の世界。
僕も転職する前まではそんな風に思っていました。
でも人間何でもやってみないと分からないものですよね。
転職してみて「これすごいな」ということがいくつもありました。
おかげさまで外資系企業にいた6年半、とても楽しく過ごすことができました。
本記事ではそんな外資系企業にいた時の経験を踏まえて、すごいと思ったことをご紹介いたします。
特に給与水準は日系企業よりも高い、福利厚生は悪いという一般的に語られていること以外について触れてみたいと思います。
外資系企業のことをもっと知ってもらえれば、転職の敷居は少し下がるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 外資系企業に転職してみたい
- 外資系企業は未知の世界で敷居が高い
- 日系企業との違いを知りたい
6年半在籍した外資系企業
31歳のときニューヨークに本社を構える外資系メーカーに転職しました。
日系大手食品メーカー(技術職)から100人規模の日本法人への転職(営業職)です。
未経験での転職ということです。
本記事はそこで6年半過ごした私の経験談です。
いわゆる外資系コンサル・金融の様相とは少し異なる点についてはご注意ください。
でも外資系のメーカーであれば同じような傾向があるので参考になると思います。
それでは私が外資系企業に入ってみてすごいと思ったこと5選を一つずつご紹介します。
①経費のチェックがザル過ぎてすごい
会社の規模が100人程度ということもあるかもしれませんが、経費に対するチェックがすごくザルです。
私は営業職だったので交通費、お客様との接待やサンプル購入等、比較的経費を使う機会が多かったです。
日系企業であれば経費精算システムに入力して、細かくチェックされますし接待やサンプル購入は事前に目的を伝えたり、上司から承認を受ける必要があったりすると思います。
それが全くないわけです。
経費の入力はエクセルに書いておしまい。
レシートは適当に貼り付けたら、エクセルシートと一緒に中国に送られてチェックされます。
エクセルは英語フォーマットでしたが、領収書はがっつり日本語で書いてあるので中国の方には分かるのだろうかという疑問を感じておりました。
結果、差戻しもほとんどなくほぼ100%通過。笑
営業職は売上の1%くらいまでは経費として自由に使っていいという暗黙のルールがあったので一人で3億円程度の売り上げがあれば300万程度の経費を自由に使うことができました。
でもさすがに一晩で少し大人なお店でお客さんと30万円くらい使った人は注意されていました。
結局、注意くらいでおとがめなしだったので経費に関してはとても緩かったです。
人は弱い生き物です。
私欲にまみれて没落した人や退職に追い込まれた人が過去にたくさんいたみたいです。
②海外出張の自由度がすごい
外資系企業は成果を求めるかわりに個人の裁量権はすごく強い傾向があります。
私は研究職から営業への転身だったので最初こそ営業の基本を教えてもらったり、同行商談をしてもらったりしました。
でも独り立ちした後は上司から何かあれこれ言われることは皆無でした。
海外出張をするときも同様に何も言われませんでした。
「○○の理由でお客さんに同行して出張します。」といって承認されれば、後は本当に自由に出張予定や行く先を決めることができます。
日本企業であれば詳細な旅程や出張の目的を資料にまとめる必要があり、上司の承認を得るのに膨大な時間がかかります。
お客さんが展示会や市場調査で海外に行く際、私がいた企業の海外拠点に立ち寄りたいと言われることが何度もありました。
現地法人との調整をしてプレゼンのセッティングさえすれば、あとは基本的に自由。
お客さんも数少ない海外出張のチャンスなので、仕事だけでなく観光も楽しみたいものです。
拠点の近くにある観光地をフルアテンドします。
食事やエンタメもすべて私の企業の経費で落とすことができました。
ニューヨークに出張したときは2日連続で朝から晩までマンハッタンを観光してお客さんとの良い思い出を作ることができました。
結果、お客さんにも満足してもらい日本に帰ってからも良好な関係を構築して仕事につなげるという好循環が生まれました。
③クビになったら退職金がすごい
私がいた会社では会社都合の退職=クビはそれほど多くありませんでしたが、部門整理で退職する人はいました。
ある部門がなくなった時のこと。
その部門の部長がクビを通告されるわけですが、外資系企業にはこのようにクビになる人には「パッケージ」と呼ばれる積み増し退職金が支払われます。
企業にもよりますがだいたい年収一年分が通常の退職金に上乗せされます。
その部長は5000万円程度の退職金を受け取り退職し、まもなく同業他社に転職することができました。
外資系企業=クビが多いというネガティブな印象はあるかもしれませんが、案外「パッケージ」付の退職金がもらえてうれしいと感じる人は実は多いのです。
「外資系企業に入ってもクビが心配」というあなたには以下の記事が参考になります。
>>>3年で45%の人が辞めた。外資系企業のクビ事情を赤裸々に伝えます
④ヘッドハンターの勧誘がすごい
外資系企業に入って少し仕事ができるようになってくると、ヘッドハンターの勧誘を受けるようになります。
これは特に優秀な人でなくても起こります。
なぜなら外資系企業に勤める人はヘッドハンターにとっては「すごくおいしいお客様」だからです。
転職業界の報酬は採用側が出す年収の何割という形で決まります。
そのため給与水準の高い外資系企業は成約単価が高いのです。
日系大企業の人も高い年収なので一見おいしいお客様に見えますが、大企業出身の人たちは転職慣れしていないので内定をもらっても辞退してしまったり、決断に時間がかかったりする傾向があります。
その点、外資系企業にいるのは2度、3度と転職をする人たちです。
一度関係を作ってしまえば、最高のお客様になってくれるのでヘッドハンターが群がってくるという理屈です。
私がいた業界もニッチだったのでプレーヤーが少なく、ほぼすべての外資系同業他社からオファーをもらいました。
そのため突然のクビ通告があっても、ヘッドハンターと繋がっていれば安心です。
パッケージをもらって同じくらいの年収の同業他社に転職すれば、結果的にプラスになることもあります。
実際に私がヘッドハンターに会った体験談をまとめた記事も参考にしてみてください。
>>>【体験談】外資系企業時代にヘッドハンティングを受けて転職してみました。
⑤エグゼクティブとの距離感がすごく近い
外資系企業にいると海外法人からお客様が来ます。
しかも来日するのはかなり偉い人である場合が多いです。
ある時、グローバルでもトップ4に入るバイスプレジデント(副社長レベル)が来日したとき、若手と交流したいという要望があり、若手メンバーで日本の居酒屋にお連れしました。
決して高い店ではなかったですがとても喜んでくれて、フランクに色々な話をしてくれました。
他にも南米のトップが来たときは、ちょうど日本でサッカーの大きな国際試合があり名古屋までお連れして一緒に観戦し大騒ぎ。
その後、私が京都出身という理由で京都の観光にお連れすることもありました。
その南米トップのお友達という人もなぜかきており、よくよく聞くと誰もがしるスポーツウェアブランドの南米支社長でした。笑
グローバル大手企業のエグゼクティブ層は全く偉そうではなく、器の大きさを感じました。
外資系企業の雰囲気は日系企業とは少し違います。
「外資系になじめるかな」と不安に感じるなら、以下の記事も参考になります。
>>>外資系企業の雰囲気になじめるか心配なあなたに実際のところをご紹介します。
>>>人間関係は意外とドライじゃない?外資系企業における人付き合いの心得を解説します。
まとめ
外資系企業に入ってみるとやはり日系企業とは違ってて驚くことが多く、とても良い経験になりました。
これらのエピソードからも外資系企業に以下の特徴があると言えます。
- 個人に大きな裁量権が任されている
- 転職するのは当たり前
- 人間関係がフラット
日系企業のようやガチガチのルールやよくわからないお作法もなく、働きやすいと感じる人も多いのではないでしょうか。
一度外資系企業に入ってしまうと日系企業で働けない体になるという人もいます。
個人的にもそれはすごく分かります。
外資系企業はやはり自由でエキサイティングなこととても多いし、何でも自分でやらないといけないので成長もできると思います。
そんな働き方をしてみたいなと思ったらぜひ挑戦してみてください。
外資系企業に転職するのであれば、JACリクルートメントのような外資系企業に強い転職エージェントに相談するのがオススメです。
「転職エージェントって何?」という場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
>>>転職エージェントのことを簡単に解説【外資系企業への転職には必須】
私も実際に利用してサポート内容に大変満足しています。
外資系企業に転職するのであれば、なるべく早いうちに転職することがオススメですよ。
以下の記事も参考にしてみてください。
>>>外資系企業に転職する最適な年齢や年齢制限についてズバリ回答します。