外資系転職で後悔した7つのこと|6年半働いてわかった入社前とのギャップ

「外資系企業なら給料が高そう」
「英語を使ってグローバルに働けそう」
「実力があれば、どんどん出世できそう」
外資系企業への転職を考えていると、そんなイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。
私もそうでした。
私は31歳のとき、日系大手メーカーの技術職から、外資系メーカーの営業職へ転職しました。
しかも営業未経験です。
その後、外資系企業で6年半働きました。
先に結論を言うと、外資系企業へ転職したこと自体はまったく後悔していません。
年収は大きく上がりましたし、自分で考えて仕事を進める力もつきました。
今振り返っても、私のキャリアにとって大きな転機だったと思っています。
ただし、
「転職する前に知っておきたかったな……」
と思うことは結構ありました。
外から見ていた外資系企業と、実際に中で働いてみた外資系企業は、思っていた以上に違ったからです。
この記事では、私が外資系企業で6年半働いて感じた、
「入社前のイメージと現実のギャップ」
を7つ紹介します。

これから外資系企業への転職を考えている人は、
「自分も同じことで後悔しそうではないか?」
という目線で読んでみてください。
【この記事を書いた人】
・31歳で日系大手メーカー技術職から外資系メーカー営業へ未経験転職
・外資系企業に6年半勤務
・その後、再び日系大手企業へ転職
・日系企業と外資系企業の両方を経験
外資系転職で後悔した7つのこと
私が外資系企業へ転職して、
「これは転職前に知っておきたかったな」
と感じたのは次の7つです。
- 思ったほど英語を使わなかった
- 会社のネームバリューがなかった
- キャラクターが強烈な人が多かった
- 海外赴任のチャンスがほとんどなかった
- 仕事の幅が思ったより狭かった
- 意外と出世しにくかった
- 将来への不安がなくなるわけではなかった
もちろん、これはすべての外資系企業に当てはまる話ではありません。
会社や業界、職種によってかなり違うと思います。
ここからは、私自身が外資系企業で実際に経験したこととして読んでください。
後悔① 思ったほど英語を使わなかった
外資系企業に入って、最初に驚いたのがこれです。
「あれ?全然英語使わないぞ……」
私はもともと、英語を使って仕事をしたいという気持ちを持っていました。
外資系企業に入れば、毎日のように海外とメールをしたり、英語で会議をしたりする。
そんな姿を想像していました。
でも実際に入社してみると、私が担当するお客さんはほぼ日本企業。
一緒に働く社員も日本人です。
普段の仕事のほとんどは日本語でした。
もちろん、まったく英語を使わなかったわけではありません。
海外から偉い人が来日することもありました。
海外との電話会議もありました。
海外メンバーとのメールのやり取りもあります。
役職が上がるにつれて、英語を使う機会も増えていきました。
ただ、少なくとも入社当初の私は、
「外資系企業に入れば毎日英語を使う」
と思い込んでいました。
これは完全に私の思い込みでした。
外資系企業であっても、国内営業を担当すれば日本語中心になることはあります。
逆に、日系企業でも海外部門なら毎日英語を使うことがあります。
大切なのは、
「外資系企業かどうか」ではなく、「そのポジションで実際にどれくらい英語を使うのか」
です。
英語を使って仕事をすることが転職の大きな目的なら、面接で具体的に確認しておきましょう。
「このポジションでは、どのくらい英語を使いますか?」
「海外との会議はどのくらいありますか?」
「誰と英語でコミュニケーションを取りますか?」
ここまで聞いておくと、転職後のギャップはかなり減らせると思います。
後悔② 会社のネームバリューがなかった
「外資系企業」と聞くと、
Google、Amazon、Microsoft、Nestléなど、世界的な大企業をイメージする人もいると思います。
でも当然ながら、外資系企業がすべて一般消費者に知られているわけではありません。
私が入社した会社も、業界では非常に有名な会社でした。
世界的にも大きな企業です。
ところが、一般の人にはほとんど知られていません。
家族や友人に会社名を言っても、
「何の会社?」
となります。
営業としてお客さんを訪問したときも同じでした。
有名な競合企業なら会社名を言えばすぐに分かってもらえる。
一方、私はまず、
「うちの会社はですね……」
と会社の説明から始める必要がありました。
最初は正直、
「マジかよ……」
と思いました。
前職は誰でも知っている大手企業だったので、そのギャップは結構大きかったです。
年収は大幅に上がりました。
仕事内容も面白い。
でも会社名を言っても誰も知らない。
会社のブランドや知名度を重視する人にとっては、意外と気になるポイントかもしれません。
ただ、結果的にはこれが良い経験にもなりました。
会社の看板ではなく、
「自分自身を信用してもらって仕事をする」
必要があったからです。
振り返ってみると、自分の営業力を鍛える大きなきっかけになりました。
後悔③ キャラクターが強烈な人が多かった
これは完全に会社によると思います。
ただ、私が最初に外資系企業へ入ったときはかなり衝撃を受けました。
とにかく色々な人がいる。
それまで働いていた日系大企業では、良くも悪くも似た雰囲気の人が多くいました。
新卒で入社して、同じ会社で何年も働いている人が多かったからだと思います。
一方、転職先には色々な会社から中途採用で人が集まってきます。
仕事の進め方も違う。
考え方も違う。
価値観も違う。
性格も違う。
なかなかのサファリ状態です。
特に、私を指導してくれた先輩はかなり強烈でした。
今振り返ると、
「これはパワハラだったな」
と思うこともあります。
最初の1年は、本当に会社を辞めようかと思いました。
ただ、その後は私自身も仕事で結果を出せるようになり、その先輩とも良い関係になりました。
会社を辞めた後も、ときどき会うくらいです。
だから結果オーライではあります。
でも、
あの最初の1年はなくてもよかったな。
今でもそう思います。笑
もちろん、
「外資系企業は人間関係が悪い」
と言いたいわけではありません。
むしろ、色々な会社を経験してきた人たちと働けたことは、私にとって非常に面白い経験でした。
ただ、日系大企業から転職すると、
「同じ会社なのに、こんなに仕事の進め方が違うのか」
と驚くことはあると思います。
企業文化だけでなく、直属の上司やチームの雰囲気も、転職前にできるだけ確認しておくことをおすすめします。
後悔④ 海外赴任のチャンスがほとんどなかった
これは完全に私のリサーチ不足でした。
私は外資系企業に入れば、
「そのうち海外で働けるかもしれない」
と思っていました。
外資系企業なんだから、海外勤務のチャンスもたくさんあるだろう。
そんなイメージです。
でも、実際に働いてみると、少なくとも私の会社では海外赴任のチャンスはそれほど多くありませんでした。
考えてみれば当然です。
私は日本法人に、
日本のマーケットで働くために採用されています。
会社からすれば、日本で成果を出してほしいわけです。
もちろん、海外本社やアジアの拠点に異動する人もいました。
グローバルな仕事をしている人もたくさんいました。
ただ、
「外資系企業に入れば、いずれ海外赴任できる」
というほど単純な話ではありませんでした。
これは本当に転職前に調べておくべきでした。
場合によっては、海外拠点を多く持つ日系グローバル企業のほうが、駐在員として海外へ行くチャンスが多いこともあります。
つまり、
「外資系企業=海外赴任しやすい」ではありません。
海外で働くことが転職の目的なら、
「この会社から海外拠点へ異動した日本人は実際にいますか?」
「どのくらいの頻度で海外異動がありますか?」
「日本法人から海外へ行くキャリアパスはありますか?」
といったところまで確認することをおすすめします。
後悔⑤ 仕事の幅が思ったより狭かった
私が働いた外資系企業では、
「人を採用してから仕事を決める」というより、「特定のポジションに必要な人を採用する」
という考え方が強くありました。
営業のポジションなら営業。
マーケティングならマーケティング。
経理なら経理。
私は営業職として採用されたので、基本的には営業の専門家として働くことになります。
これはメリットでもあります。
同じ仕事を長く続けることで、専門性を高められるからです。
一方、日系企業のように、
「営業を5年やったから次はマーケティング」
「次は人事」
「次は事業企画」
といった大きなジョブローテーションは、私の会社ではあまり多くありませんでした。
当時の私は、
「このままずっと営業をやるのかな?」
と考えることもありました。
色々な仕事を経験したい人にとっては、少し窮屈に感じるかもしれません。
逆に、
「自分は営業を極めたい」
「マーケティングの専門家になりたい」
「一つの分野で市場価値を高めたい」
という人には、とても良い環境だと思います。
外資系企業への転職を考えるときは、
「その会社に入れるか」だけではなく、「そのポジションを5年後も続けたいと思えるか」
まで考えておくと良いと思います。
後悔⑥ 意外と出世しにくかった
「外資系企業は実力主義だから、成果を出せばどんどん出世できる」
私もそんなイメージを持っていました。
確かに、私が働いた会社でも年齢に関係なく評価される雰囲気はありました。
若くても実力があれば重要な仕事を任されます。
ただし、一つ大きな問題があります。
そもそも上のポジションが少ない。
例えば営業担当者が10人いたとしても、営業部長は1人です。
日本法人の規模がそれほど大きくなければ、その上のポジションも限られています。
営業担当者としてどれだけ成果を出しても、営業部長が辞めなければ、そのイスは空きません。
しかも働いているうちに、
「次の部長はたぶんこの人だろうな」
と分かってしまうこともあります。
では、上のポジションを目指す人はどうするのか。
私の周囲では、
別の会社へ転職してポジションを上げる
というケースも珍しくありませんでした。
今の会社にマネージャーのポジションがなければ、マネージャーを募集している別の会社へ行く。
こうしてキャリアアップしていく人もいます。
一つの会社に長く勤めて、少しずつ社内で出世していく。
そんなキャリアをイメージしていると、ギャップを感じる可能性があります。
一方で、
「管理職にならなくてもいい」
「現場で専門性を高めたい」
という人には、むしろ働きやすい環境だと思います。
外資系企業そのもののメリット・デメリットについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
外資系企業とは?6年半働いてわかったメリット・デメリットと転職前に知っておきたいこと|これから人生研究会
後悔⑦ 将来への不安がなくなるわけではなかった
外資系企業へ転職したとき、私の年収は大きく上がりました。
それでも、
「この会社で50代まで働けるのかな?」
という不安はありました。
当時の私には小さな子どもがいました。
子どもたちが大学生になるころには私は50代です。
一番お金が必要になる時期に、
「会社が日本市場から撤退しました」
「組織再編でポジションがなくなりました」
となったら困ります。
もちろん、こうしたことがすべての外資系企業で頻繁に起きるわけではありません。
ただ、日系大企業から転職した私にとっては、
「この会社にずっといられるのだろうか」
という漠然とした不安がありました。
そこで私は、少しずつ考え方を変えていきました。
「この会社にずっと雇ってもらおう」と考えるのをやめたのです。
同業他社の人とも関係を作る。
ヘッドハンターから連絡が来たら話を聞いてみる。
転職エージェントにも登録しておく。
自分の市場価値を意識する。
何かあったとしても、
「次の会社へ移ればいい」
と思える状態を作りました。
すると不思議なことに、会社に対する不安はかなり小さくなりました。
会社にキャリアを預けるのではなく、
自分でキャリアを守る。
これは外資系企業で働いて学んだ、大きなことの一つです。
外資系企業の解雇やレイオフが気になる人は、実際に私が6年半働いて見てきた「クビ事情」について、こちらの記事で詳しく書いています。
外資系企業はクビになりやすい?3年で45%が辞めた会社で見た解雇・レイオフの実態|これから人生研究会
結果的に私は6年半働いたあと、別の日系企業へ転職しました。
新卒のときには入社できなかったであろう就職難易度が高めの会社です。
外資系企業で積んだ経験や人脈があったからこそ、次のキャリアも選ぶことができたと思っています。
外資系転職で後悔しないために確認したい3つ
ここまで読むと、
「やっぱり外資系企業への転職は怖いな」
と思う人もいるかもしれません。
でも繰り返しますが、私は外資系企業へ転職したこと自体は後悔していません。
むしろ転職して良かったと思っています。
問題だったのは、
外資系企業について勝手なイメージを持ったまま転職してしまったことです。
当時の私は年収アップにもかなり目がくらんでいました。笑
今の私が、転職前の自分にアドバイスするとしたら、最低でも次の3つは確認します。
① 実際の仕事内容を細かく確認する
「営業」
「マーケティング」
「事業開発」
といった職種名だけで判断しないことです。
同じ「営業」でも、会社によって仕事内容は全然違います。
英語をどの程度使うのか。
海外とのやり取りはあるのか。
どこまで自分に裁量があるのか。
担当顧客はどんな企業なのか。
出張はどのくらいあるのか。
実際に1日の仕事を聞いてみるのも良いと思います。
できれば、面接官だけではなく、同じ部署で働く人とも話をさせてもらえるとかなり参考になります。
特に未経験で外資系企業へ転職する場合は、
「入社後にどんな仕事をするのか」
を具体的にイメージできるまで確認しておきましょう。
未経験から外資系営業へ転職した私自身の経験については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
未経験で外資系企業の営業に転職はできる?【適性は事前に確認しよう】|これから人生研究会
② その会社でどんなキャリアを歩めるのか確認する
転職するときは、どうしても、
「この会社に入れるかどうか」
ばかり考えてしまいます。
私もそうでした。
でも本当は、
「入ったあと、5年後に自分は何をしているのか?」
まで考えることが大切です。
異動はできるのか。
管理職のポジションはいくつあるのか。
海外勤務の実績はあるのか。
どんな人が昇進しているのか。
40代、50代の社員がどんなキャリアを歩んでいるのか。
こうした情報を見ると、その会社で働く自分の将来がイメージしやすくなります。
外資系企業は会社によって本当に違います。
「外資系企業ならこうだろう」
と思い込まず、その会社の実態を見ることが大切です。
③ 自分の転職理由と会社が合っているか確認する
最後はこれです。
これが一番大切だと思います。
そもそも、なぜ外資系企業へ転職したいのでしょうか。
英語を使いたい。
年収を上げたい。
専門性を高めたい。
海外で働きたい。
裁量を持って仕事をしたい。
実力で評価されたい。
理由は人それぞれです。
そして転職する目的によって、選ぶべき会社も変わります。
例えば、
「英語を使いたい」
のであれば、外資系かどうかより、実際に海外との仕事が多いポジションを選ぶべきです。
「海外赴任したい」
のであれば、海外派遣実績の多い日系グローバル企業のほうが合っているかもしれません。
「年収を上げたい」
のであれば、外資系企業以外にも選択肢があります。
つまり、
「外資系企業に行きたい」だけでは少し漠然としているのです。
一度、
「自分は何のために外資系企業へ転職したいのか?」
を言葉にしてみてください。
ここが明確になると、転職後のギャップはかなり減らせると思います。
外資系企業への転職そのものを私は後悔していない
ここまで「後悔したこと」を7つ紹介してきました。
でも、
「だったら外資系企業へ転職しなければよかったのか?」
と聞かれたら、答えは明確です。
私は転職して良かったと思っています。
年収は上がりました。
営業未経験だった私が、営業として一人で仕事を進められるようになりました。
海外の人と仕事をする経験もできました。
色々な会社を経験した優秀な人たちとも出会えました。
何より大きかったのは、
「会社にキャリアを作ってもらうのではなく、自分でキャリアを作る」
という考え方を身につけられたことです。
これはその後、日系企業へ戻った今でも変わっていません。
会社が何とかしてくれる。
会社にいれば安心。
以前の私は、どこかでそう考えていたと思います。
外資系企業で働いたことで、
「自分のキャリアは自分で守らないといけない」
と考えるようになりました。
これは私にとって、とても大きな財産です。
外資系企業全体のメリット・デメリットについて知りたい人は、こちらの記事で詳しくまとめています。
外資系企業とは?6年半働いてわかったメリット・デメリットと転職前に知っておきたいこと|これから人生研究会

まとめ|外資系転職の後悔は「入社前とのギャップ」から生まれる
最後に、私が外資系企業へ転職して、
「事前に知っておけばよかった」
と感じたことをまとめます。
- 思ったほど英語を使わなかった
- 会社のネームバリューがなかった
- キャラクターが強烈な人が多かった
- 海外赴任のチャンスがほとんどなかった
- 仕事の幅が思ったより狭かった
- 意外と出世しにくかった
- 将来への不安がなくなるわけではなかった
こうして並べると、
「外資系企業って大変そう……」
と思うかもしれません。
でも、私が後悔したのは、
外資系企業へ転職したことそのものではありません。
転職前に、
「外資系企業ならこうだろう」
と思い込んでいたことです。
英語を使えると思っていた。
海外赴任できると思っていた。
実力があればどんどん出世できると思っていた。
でも、実際に働いてみるとそう単純ではありませんでした。
だからこそ、これから外資系企業への転職を考えている人には、
「なんとなく外資系って良さそう」
だけで転職してほしくありません。
仕事内容を確認する。
キャリアパスを確認する。
そして、
「自分はなぜ外資系企業へ行きたいのか?」
を考える。
そのうえで、
「それでもこの会社で働きたい」
と思えるのであれば、外資系企業への転職は素晴らしい経験になると思います。
私自身、外資系企業で働いた6年半は、その後のキャリアに大きな影響を与えてくれました。
この記事が、外資系転職を考えている人の「思っていたのと違った……」を少しでも減らす参考になればうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!









