転職活動をしていて外資系企業の給料の良さに魅力を感じたことはありませんか?
でも「クビになりやすいのかな」とか「英語できないしな」と心配になって二の足を踏んでしまうこともあるでしょう。
本記事ではそんなあなたに外資系企業メリット・デメリット「あるある」をお伝えします。
外資系企業のことをもっと知れば、案外転職先の候補になるかもしれません。
私自身6年半外資系企業で働きました。
大変なこともありましたが、全キャリアを通じて最も楽しくやりがいを感じて働くことができた時期です。
そんな体験談も含めて外資系企業についてご紹介いたします。
- 外資系企業とは何か知りたい
- 転職活動中・前に外資系企業のメリットやデメリットを知りたい
- 自分が外資系企業に向いているかを確認したい
そもそも外資系企業とは何か?
外資系企業の定義は色々あるようですが、転職サイト「エン・ジャパン」によると、以下の3つのタイプに分かれるようです。
①海外企業が日本で会社を設立するタイプ
一般的に「外資系企業」と呼ばれる企業の典型パターンです。
海外企業の出資率が100%となる場合です。
誰もが知っている企業が多いのもこのタイプで、グーグル、マッキンゼー、ルイ・ヴィトン、P&G等が該当します。
当然ですが基本的に本社の意向に左右されます。
②日本企業と海外企業が共同出資で会社を設立するタイプ
日本企業と海外企業が共同出資で会社を設立し、出資率が日本企業よりも海外企業の方が多い場合に「外資系」とされることが多いです。
出資の程度や比率については決められた数字がないため、このあたりが「外資系企業」の定義をあいまいにしています。
マクドナルド等がこれに当たります。
マクドナルドにも知り合いがいますが、本社の意向に合わせてレシピ決定をしているようです。
③日本の企業を海外の企業が買収するタイプ
経営しているのは海外の企業で、日本企業がその海外の企業に買収され「外資系」になることもあります。
少し前にシャープが台湾企業の鴻海精密工業に買収されましたが、このタイプに該当します。
このタイプはおそらく日本企業の文化が残っており、日本企業の意向がある程度は尊重されると思います。
買収された側の意向を尊重しないと、合併はたいていうまくいかず多くの退職者を生み出したり、社内の反発がでて会社が回らなくなることもあるためです。
私が入社した外資系企業のタイプ
私が入社したのは、本社がニューヨークにある①の100%外国企業出資の会社です。
一般に良く知られている企業ではありませんが、ニューヨーク証券取引所にも上場しており、知る人ぞ知るグローバル食品企業です。
よくある外資系企業像は金融系やIT系のイメージが強いかもしれませんが、本記事は外資系食品企業の一例です。
業界が変わっても共通点は多いので参考にしてみてください。
外資系企業で働くメリットあるある
私が実際に感じた外資系企業で転職するメリットをご紹介します。
メリットあるある①給与水準が高い
同じ業界(今回は食品業界)であれば給与水準は高いです。
マイナビエージェントによると、例えば食品業界は「メーカー」というカテゴリーで、カテゴリー別ランキングでは10番手で平均年収は439万円と低めです。
私が31歳で転職した当時は内資(日本国内)とはいえ食品企業の中では大手だったので、給料450万円+家賃補助60万円(額面70万円相当)で520万円相当とそれなりに恵まれた待遇でした。
しかしながら転職した外資系企業から提示された年俸は680万円と当時の年収を大きく上回るものでした。
内定をもらい年俸を提示されたときは、「やっぱり外資系企業の給料はレベルが違う」と感じました。
外資系企業の年収がどういうふうに決まるかに興味があれば、以下の記事も参考になります。
私の実際の給料明細(計算書)も公開しています。
メリットあるある②給料は年俸制+インセンティブ
給与体系は年俸制をとる外資系企業が多いです。
私がいた会社では年俸を16で割って月々の給料(680万円÷16=42.5万円)が決まりました。
「なぜ12じゃなくて16で割るの?」と思うかもしれません。
それはボーナス月である6月と12月に2か月分(42.5万円×2=85万円)がボーナスとして上乗せして支払うためです。
ここは会社によるかもしれませんが、毎月同じ給料の会社もあれば日本企業のようにボーナスを設定している会社もあります。
もう一点忘れていけないのはインセンティブです。
インセンティブとは会社と個人の業績で変動する成果に対応した報酬で年俸とは別にもらえます。
日本のような定期賞与の仕組みがない海外では、これがボーナスに当たります。
インセンティブは3月ごろに支払われましたので、実際にはボーナスが6月、12月、3月の年3回もありました。
1年目のインセンティブはほとんどなかったですが、2年目から満額もらえるようになり、120万円ほど振り込まれました。
年俸680万円と合わせると800万円以上です。
実は私、事前にインセンティブがあることを知りませんでした。笑
転職する前にインセンティブの仕組みがあるか確認しておくとよいです。
同じ業界の給料体系を聞く限り、ほぼすべての会社でインセンティブ制度はありました。
インセンティブは会社・個人の成果の掛け算で決まり、ジョブグレード(職務レベル)に応じた基準価格の50%~200%の幅でもらえます。
会社の業績がいいときはインセンティブだけでも200万円以上もらっている人も結構いました。
インセンティブについては以下の記事でおそらく日本一細かく説明しています。
メリットあるある③能力・成果次第で年齢に関係なく昇給
外資系企業にもよりますが、私がいた100人規模の企業では100%中途採用です。
最初の給料は前職の給料をベースにスキル・習熟度・実績で決まりますが、このあたりは社長の感覚でざっくり決まるという感じでした。
最初650万円を提示されその金額に驚き、逆に「なんか話がうますぎないか?怪しいぞ。」と感じてしまい色々と細かく質問してしまいました。
面接官の社長は私が給料が足りないと考えていると思い、その場で電卓をはじき680万円を提示され、さらに驚いた記憶があります。
こんなふうに給料が決まるので、年齢と給料が一致していません。
どちらかというと仕事の内容とジョブグレード(職位)によって給与額が決まります。
インセンティブの差もあり、同じ仕事内容でも私の方が3,4歳上の人よりも給料が高いみたいなことはザラにありました。
能力さえあれば、給料はどんどん上げることができるのも外資系企業で働く魅力です。
とはいえ年一回の定期昇給もちゃんとありました。
メリットあるある④実力が評価され、組織の歯車になりにくい
新卒で入社した日本企業は規模が大きく、どうしても歯車の一部という感覚がありました。
外資系企業はそういう感覚が少ないです。
外資系企業の営業に転職して感じた違いは、「すべてが自己責任だということ」です。
どのお客さんとアポを取るのも自由、商品を売って成果を出すのも自分次第です。
何も言わなければ上司も同僚も助けてくれません。
助けてほしければ、自分が動いて巻き込んでいくしかありません。
周囲を巻き込み売り上げを上げれば社内からの信用も高まり、「こいつの言う通りにすれば、成果がでるぞ」となり、さらに協力が得られて売り上げが上がるという好循環が生まれます。
試行錯誤しながらやる仕事のやりがいは大企業にいるときよりも大きかったです。
成果を出せばきちんと評価してくれますし、言葉だけでなくインセンティブとして給料にもしっかり反映される点は非常に納得性が高く公平です。
「そんな簡単に成果なんか出せないよ!」っていう人は以下の記事が参考になります。
>>>外資系企業と日系企業と評価制度の違いと評価されるコツ3選
メリットあるある⑤働き方の自由度は高く、有給も取りやすい
私は営業だったので朝何時に出社しても、いつ仕事を終えても成果さえ出していれば本当に何も言われませんでした。
自宅近くの駐車場に会社の車を停めて直行直帰もでき、その点はとてもラクでした。
営業日報とかも全く書いた記憶がありません。
有給休暇も非常に取りやすく、「明日休みます」といっても「いいね、どこにいくの?」みたいな感じで気軽に取れますし、お盆とお正月なんかも2~3週間休む人はザラにいました。
休みの取りやすさについては以下の記事も参考になります。
メリットあるある⑥住む場所を変えなくていい
これは善し悪しがあるかもしれませんが、小規模な外資系企業は本社と工場くらいしかありません。
比較的大きな外資系企業も、拠点は大都市近郊に拠点が集中していることが多いです。
そのため一つの住所に定住でき、腰を据えて働くことができます。
今は転職して数えきれないくらい拠点がある日本企業に転職したため、いつどこに転勤になるかもわからない状況です。
子供の学校のことなどを考えると、住所を変えなくてよいというのは、大きなメリットではないでしょうか。
メリットあるある⑦人材は多様性に富んでいる
私はいわゆる日本の典型的な企業で働いていましたが、新卒から在籍している人はどこか雰囲気が似ていたり、違っていてもある一定の範囲にキャラクターが収まっている印象がありました。
一方、外資系企業はそもそも新卒入社のシステムがなく、多種多様な企業出身の人で構成されていました。
バックグラウンドもキャラクターも仕事の仕方もバラバラです。
最初は少し戸惑いましたが、色々な仕事の仕方や価値観に触れられたことは自分にとって財産だったなと思います。
外資系企業の日本法人には案外外国人は少ないです(もちろん会社にもよります)。
そんな外国人とうまく付き合う方法は以下の記事が参考になります。
メリットあるある⑧転職で有利になる
意外かもしれませんが、外資系企業は転職で有利です。
確かに成果を出せないとクビにならないか不安になりますが、実は外資系企業出身者には転職するチャンスがゴロゴロ転がっています。
理由は2つあります。一つはグローバル企業で働いていることが評価されるからです。
これは同業の外資系企業に転職するときも、「外資系企業で働くこと」にアレルギー(語学力への不安、雇用安定性への不安)を感じないことが評価されますし、国内企業に転職するときも、「グローバルなビジネスを知っている」と評価されます。
英語を使ったコミュニケーションもできるという信用もつきます(実際はできなかったとしても。笑)。
2つ目の理由は、ヘッドハンティングされやすいということです。
メジャーな転職エージェントではなく、転職業界にはヘッドハンティングを専門とする会社が多数あります。
しかも今の会社より条件の良い案件を紹介してくれます。
なぜヘッドハンティングされやすいのでしょうか?
外資系で働く人の年俸は高いので、年俸×料率(30%くらい)で決まる転職エージェントの手数料も増えるだけでなく、大企業出身者と違い転職慣れしており比較的簡単に話を聞いてくれたり、実際転職してくれるからです。
また良い転職先を紹介すれば2度、3度とリピートしてくれる超お得意様になってくれる可能性が高まります。
外資系企業にいる間は頻繁にヘッドハンターに声をかけてもらっていたのでクビになることに対して過度な不安はありませんでした。
実際にヘッドハンティングを受けたこともあります。
体験談をまとめているのでご興味があればどうぞ。
>>>【体験談】外資系企業時代にヘッドハンティングを受けて転職してみました。
メリットあるある⑨英語力を活用できる
外資系企業と言えば気になるのは英語ですよね。
英語を使用する機会は部署やポジションによって大きく変わります。
技術系やマネージメントポジション(部長・課長)レベルは英語を使います。
私がいた営業部署は正直なところ英語を使う機会は日常的にありません。
社内のシステムが英語だったり、海外から同僚が出張してきたりしたときに使う程度です。
でもメールも英語で書かれていることも多く、社内報も英語なので英語ができたほうがメリットは大きいです。
外資系企業の中で出世していきたいのであれば、会社に入ってから出もいいので英語力を伸ばしていきましょう。
もともと英語力がある人は海外からスタッフが来た時に大変重宝されますので、活用する機会はたくさんありますよ。
メリットあるある⑩無駄な働き方が少ない
働き方の自由度が高いということにも通じますが、とにかくみんなムダな働き方をしません。
会議も少ないですし、各々が忙しいのでそもそもムダが嫌いです。
成果と給料が直結しているので、基本自分にメリットがないことは誰もしません。
よって仕事が効率化していきます。
重層的な社内の承認作業や長時間の会議にぐったりしているなら、外資系企業の働き方は気楽でスピード感があっていいですよ。
日本企業にいる「働かないオジサン」の数も少なかったです。笑
外資系企業で働くデメリットあるある
働くメリットが多い外資系企業への転職ですが、もちろんデメリットもあります。
それぞれのデメリットに対する対処法もご紹介いたします。
デメリットあるある①クビになるリスクは多少ある
一番気になるところですよね。
個人的には外資系企業にいて「クビになることに対して不安はない」と感じていますが、日本企業に比べると解雇されるリスクは多少あります。
でもあえて日本企業と比べたらというレベルです。
外資系企業とはいえ、日本の労働法に守られています。
リスクが多少あるというのは、このような理由です。
外資系企業では日本企業の人事異動でよくあるように「営業」で入った後、経理、総務、法務部に異動(他部署への異動)はほぼありません。
営業で入社したら基本ずっと営業ですし、製造担当として入社したらずっと製造担当です。
そのため会社の方針が変わって部署の整理(リストラ)が行われ、所属する部署が無くなってしまった場合、雇用契約が解消される=クビになります。
例えば日本で製造していた製品を海外で一括生産するようになり、製造部門がなくなった等は典型例です。
もちろん著しくパフォーマンスが低い場合も、クビになったり退職勧奨を受けることもあります。
でも普通にしていたら大丈夫です。
日本企業に比べるときちんとパフォーマンスは評価されるため「働かないオジサン」は少なく、そんなフェアな環境のほうが気持ちよく働けますし、やりがいもあるのではないでしょうか?
もし仮にリストラ対象となった場合も、あまり悲観的になることはありません。
外資系企業も簡単に社員をクビにできるとは思っていません。
多くの外資系企業は「パッケージ」と呼ばれる退職金の積み増し制度があります。
勤続年数や役職にもよりますが年俸の1年分から2年分を上乗せでもらえます。
一つ例を紹介すると、私がいた外資系企業のある部門長が組織改廃により解雇になりました。
幸いすぐに同業の日本企業に転職できたそうですが、パッケージを加えた退職金が5,000万円以上となったそうです。
多少給料が下がったとしても十分以上の退職金をもらえるので、逆にうらやましいくらいです。
もう一つの事例として、別の外資系企業から転職してきた品質保証部長は前職でたった1年しか働いていないのに部門整理で辞めることになったそうです。
1年分の年収(1000万円以上)のパッケージをもらい「宝くじに当たったようだ」と言いっていました。笑
外資系企業は比較的転職しやすいという側面もあることを考えれば、過度に悲観的になる必要はなく、宝くじに当たったくらいの感覚です。
以下の記事に外資系企業のクビ事情を日本一忖度なく描いています。
最悪ケースを知っておけば逆に安心(?)です。笑
それでも私は外資系企業で働いてみてほしいです。
>>>3年で45%の人が辞めた。外資系企業のクビ事情を赤裸々に伝えます
デメリットあるある②成果がでないと給料が上がらないし、居心地が悪い
外資系企業は成果主義なので、原則年俸もインセンティブも成果に連動して設定されます。
ではプロセスは加味されないのかというと、案外そうでもなかったりします。
ただ成果は日本企業よりもしっかり評価される印象です。
私がいた会社は減給こそなかったですが、やはり成果がでないと給料は増えません。
でも給料が増えないことよりも上司や周囲の目が厳しくなるほうがしんどかったです。
外資系企業は様々なフィールドで一定の成果を出して転職してきた人が集まるプロ集団です。(日本企業がすべてプロ集団ではないということではありません…)
特に営業は野球選手のようなプロスポーツ選手のように打てなければ肩身が狭い思いをします。
成果がそのまま給料に反映される前提なので、成果を出せない人は単なる「給料ドロボー」です。
実際私は最初の1年間、何も成果を出せず本当につらかったです。
6年半外資系企業にいて一つ気づいたことがありまして、転職してくる人のほとんどは最初の1~2年は成果を出せていないということです。
仮に出せたとしても、たまたまいい顧客に出会ったとか案件が良かったということが大半でした。
よく「転職は即戦力の人材を」と言われますが、そんなに甘いものではないと感じています。
焦らず着実に会社のルールを知り、謙虚な姿勢で業務知識を身につけることに徹すれば大丈夫です。
デメリットあるある③福利厚生や研修制度はあまり良くない
日本の大企業は住宅手当、家族手当、福利厚生施設の利用、社内研修制度、退職金制度といった様々な手当や制度があり、「入ってしまえば一生安泰」というのはある意味当たっています。
外資系企業のほとんどは住宅手当や家族手当のようなものはないですし、概して日本企業ほど恵まれていません(グーグルやアマゾンのようなIT系のトップ企業は別ですが)。
福利厚生がない分が給料に反映され平均よりも高い給与設定になっています。
トータルで給料が増えるかという視点で転職先を選んだほうが良いです。
事前に興味のある企業の福利厚生についても確認しておけば安心です。
「そんなこと聞いたら、選考に影響するかも」という不安は不要です。
転職エージェントに相談して確認しましょう。
私は家賃補助などの福利厚生はなくても良いと考えています。
その理由は以下の記事で紹介しています。
>>>外資系企業に家賃補助がなくても気にしなくていい理由を6つ挙げてみる。
デメリットあるある④ポジションを定年まで変更できない
私がいた外資系企業の定年は65歳でした。
今も多くの企業は60歳定年で再雇用で65歳まで働けるといって給料がかなり下がる状況を考えると、65歳までしっかり給料がもらえることは恵まれていたと思います。
でも周りを見渡すと定年まで勤め上げる人は非常に少ない印象でした。
50歳以上まで働いている人は、何らかの特殊なスキルを持っているか、営業部長や研究部門長等のマネージャー層ばかりです。
50歳前に他社に転職している人が多かったです。
これにはカラクリがあります。
外資系企業のキャリアは、「営業」は「営業」として、「総務」は「総務」として働き続ける一本道です。
外資系企業においてキャリアを築くことは、専門性を磨くことです。
そのため、営業で入ったら営業部長を目指しますが、同僚を見渡して「この会社では部長にはなれないな」とか、「同じ仕事をしたらもっと給料をもらえる」と感じた人はすぐに転職してしまいます。
実は外資企業に入ってから、一番早く給料を上げる方法は「転職すること」です。
外資系企業で働いている人の多くは「年収アップ」と「ポジション獲得」を目指して同業他社に転職しています。
ずっと同じ会社で働き続けたいのでれば、特にデメリットにはならないです。
外資系企業で出世したり給料を上げる方法は以下にまとめています。
デメリットあるある⑤社長の影響力が強い
多くの外資系企業の日本法人は中小企業です。
そのため社長が変わると社風がガラリと変わることが多いです。
私が入ったときは社長が変わったばかりで、考えが合わない社員が次々と辞めました。
このあたりは日本の中小企業でもあるあるですよね。
ただ外資系企業は転職のハードルが日本企業に比べると低いため社長が変わるとごっそり社員が入れ替わることもあります。
社長と合わない場合は、距離をとるか適当に仲良くしておくのが無難です。
それでも「どうしても無理!」となった場合は、転職してしまいましょう。
実際そんな理由で辞めていく人も少なくありません。
デメリットあるある⑥あまり英語は使わない
メリットでは英語を使えるなんて書いておきながら、デメリットにも書くという…。笑
ここは人によって英語力もバラバラ、使いたい人によってはメリットになるし、苦手な人にとってはデメリットだったりするので線引きが難しいです。
仕事内容やジョブグレードによって英語を使う頻度は変わります。
もちろん社長や各部門長レベルの人たちは海外の拠点とコミュニケーションをしないといけないので英語は日常的に使います。
私がいた会社において営業部門は日常的に英語を話したり、英語でメールを書いたりということは少なかったです。
実務担当が相手をするのは基本日本人のため、日本語でのコミュニケーションが主でした。
会社で社員全員にTOEIC受験を命じられたときのことですが、会社平均点はTOEIC受験者平均を下回っていました。笑
私は英語を使って仕事をしたかったので、お客さんとの海外出張を設定したり、海外の同僚が日本に来た時に積極的にアテンドするようにしていました。
海外との会議などもあるので全く英語ができなくてもいいかというとそうでもないですが、英語にアレルギーがなければ入社してから英語力を磨いて各部署のマネージャーを目指せば十分間に合います。
私がいた外資系企業では「英語ビジネスレベル」という条件を応募資格を入れたら、応募者が集まらなかったため「英語日常会話」→「英語にアレルギーがない方」と段階的に条件を下げていました。
デメリットあるある⑦海外出張や赴任のチャンスは少ない
外資系企業=海外との繋がりというイメージが先行してしまいますよね。
海外出張や海外赴任のチャンスもあるのかなと思いきや、それほど多くはありません。
考えてみれば当たり前のこと。
外資系企業がなぜ日本に進出してきたかというと、日本というマーケットを開拓するためであり、そこで雇われる人たちは日本語を話せる、日本の商習慣を知っていることが評価されて採用されているわけです。
海外赴任する人は非常にまれで、海外出張の機会も意識的に希望しなければ少ないのが実情です。
海外出張や海外赴任を期待しているのであれば、日本企業のほうがチャンスは多いです。
私は営業でしたが、お客さんが海外出張するときにアテンドしてほしいという希望を受けて一緒に海外出張していました。
他の営業メンバーはほぼ出張していなかったです。
マーケティングや法務、技術部門は研修や会議などでアジア・アセアンエリアのセンターがあったシンガポールに出張することはありました。
マーケティング・技術部門の人たちは能力さえあれば、日本を含むアジア・アセアンエリアの責任者を任せてもらって現地に赴任する機会がありましたので全くゼロではありません。
ただ日本企業に比べるとかなり狭き門です。
デメリットあるある⑧撤退の可能性がある
外資系企業は日本法人の資金を引き揚げて撤退する可能性は常にありますし、意識しておかなければいけません。
1990年代くらいまでの日本は世界でもトップクラスの経済大国でしたが、今や中国を含むアジア・アセアンの国に押され気味。
しかも人口もこれからどんどん減る大人口減少時代に突入です。
そうなると頭に浮かんでくるのは「撤退」の2文字です。
いつ会社が撤退を決めても同業の外資系企業や日本企業に転職できる準備を普段からしておきましょう。
幸い外資系企業にいると本当に色んな会社から声がかかるので、転職先には正直困りません。
しっかりと普段からスキルを磨いておけば、突然の会社の方針変更にも対応できます。
もちろん会社都合での退職に際しては、積み増し退職金なども期待できるので悪い事ばかりではないです。
デメリットあるある⑨突然外からポジションを奪われる
中途採用を基本としている外資系企業は入社してから一貫して同じポジションで働くことを前提としています。
営業で入った人が法務や経理に行くことはほぼありません。
プロフェッショナルとして採用されているので、途中のキャリアチェンジは非効率です。
では会社目線で考えると有能な人材がそろわなかった場合にどうするかですが、「外から採用する」というシンプルかつ合理的な判断をします。
そのため突然上司が外からやってきたなんてことはザラにあります。
外資系企業で給料を上げるには、地道に実績を積み上げるか、転職して給料を上げるという大きく2つの方法があり、後者の方が昇給スピードは高いです。
「この会社で部長になるのは難しいな」って思ったら、他の会社、今の会社より少し規模の小さな会社の部長職のオファーを受けたりしてポジションを獲得して昇給を目指します。
そのため転職を受け入れる側では、急に上司が外からやってきたとなるわけです。
私がいた会社では地道に実績を積み上げるという道を選ぶ人が多数でしたが、私も含めて転職でさらに給料アップを目指すという人も少なからずいました。
私個人的には転職前提でスキルを磨いてキャリアアップしていくことをオススメします。
外資系企業に向いている人
6年半外資系企業に勤めてみて、この人は外資系企業に向いているという人物像をご紹介します。
- 柔軟で前向きな思考ができる人
- 主体性が高い、自主性がある人
- 向上心が強い人
- コミュニケーション能力が高い人
- 外国語や外国の文化に理解がある人
改めて見ると、外資系企業でなくてもこれらの性質がそろっていれば日系企業でも成功できそうですね。
外資系企業で働くにあたり特に重要なのは主体性とコミュニケーション能力。
ドライ、フラットというイメージが強いと思いますが、役割分担が明確だったり、残業が少なく残業後の付き合いが少ないだけでチームワークは非常に大事です。
個性の強いメンバーも多いのでプロジェクトを進めようとすると、みんなの意見を取りまとめて前に進める能力が求められます。
逆に英語力等はアレルギーさえなければ、入社してからでもなんとかなります。
外資系企業に向いていない人
次に外資系企業への転職をもう一度考え直したほうがいい人は以下のような人物像です。
- 定年までずっと同じ会社で勤め続けたい人
- 安定した収入を求める人
- ロンリーウルフタイプの人
- 指示待ちスタイルの人
外資系企業に興味があって、これらすべてに当てはまる人はいないと思いますが念のため。
向いている人の性質と裏返しです。
自ら動いて、前向きに仕事に取り組める人が外資系企業に向いていますし、そういった人にとっては最高の環境です。
仕事で成果を出せば裁量の幅も広がり、どんどん仕事が楽しくなり昇給スピードも加速します。
ここで挙げたスキルや性格だけでなく、職場の雰囲気に合っているかも大事ですよね。
そのあたりは以下の記事にまとめています。
外資系企業に転職する前に今できること
外資系企業への転職を考えたのであれば、転職エージェントに相談して会社のことを調べたり、基礎的な英語力を身に付けておくと安心です。
特に外資系企業に転職しようとしているあなたは今の会社でもある程度の実績を出して自信をもっているはず。
あとはちょっと英語が心配ということであれば、まずは基礎の基礎から英語を学び直してみてください。
英語の勉強に役立つ参考書や勉強方法に関する記事もまとめているので参考にしてください。
まとめ
外資系企業への転職前に「あるある」を知ることであなたの不安を解消し、期待感につながっていれば嬉しいです。
外資系企業はあなた次第で最高の職場環境になります。
給料水準も高いのでキャリアアップを実感できるはずです。
日本にいながらグローバルなビジネスを体感でき、きっと視野も広がってくるでしょう。
私も6年半外資系企業にいましたが、これまでの20年近い社会人人生で一番楽しくやりがいのある時期でした。
この時期に色々な価値観を学び、人生の選択肢を手に入れることができました。
あなたにも同じように人生の選択肢を増やしてほしいです。
「英語に自信がない」ということであれば、本ブログでも英語の勉強に関する記事をまとめているので参考にしてみてください!
「転職なんてどうやったらいいかわからない」ということであれば本ブログを読んだり、転職エージェントに登録して相談してみるといいですよ。
「そもそも転職エージェントとは何?」という場合は、以下の記事も参考にしてください。
>>>転職エージェントのことを簡単に解説【外資系企業への転職には必須】
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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